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右岸便り

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「排除します!」──その②

ではなぜ前原誠司は、民進党のリベラル派議員を希望の党で排除することを知りつつ全員で合流しようと嘘をつき、その上、政策面は希望の党と話をつけると言っておきながら何もせず、はたまた希望の党への合流を望まない議員を民進党として公認することも拒絶し退路を断ってしまったのか。また小池百合子は何通りかの協定書で「踏み絵」を踏ませ、なおかつ「排除します!」と、二重、三重にリベラル派を排除する行為に及んだのはなぜなのか、そのあたりを見ていくことにしたい。
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前述したように前原と小池の二人は、CSIS(米戦略国際問題研究所)のマリオネット(操り人形)であると指摘した。今回の二人の行動はCSISの指図どおりに動いた結果である。民進党の右よりの者たちをよりいっそう右へ追いやり、リベラル派を潰して日本を戦争のできる国にする、それが米国の軍産複合体の狙いだ。そのため最終的には憲法改定を仕上げなければならない。「自民、公明の与党」と「希望の党、日本維新の会」、安倍政権打倒を掲げる「立憲民主党、共産党、自由党、社民党」の三つ巴ではなく、希望の小池百合子は安全保障で自民党と違いはないと語り、自民との連携に含みを持たせていることから、2極の択一であることがはっきりしていた。改憲の動きから公明党が外れたり、内容への自民党内での異論が出るのを抑えて改憲を確かなものにするには、第二の自民党を作り上げる。そして大政翼賛会を形成するために「民進党の解体と野党共闘潰し」を行う、それが今回の希望の党の役割である。野党共闘潰しは枝野幸男が行ったのではなく、彼はリベラル潰しから逃れ生き延びるために立憲民主党を立ち上げたのだ。
これまでも、戦争のできる国への準備は、もう一人のマリオネットである安倍晋三により着々と実行されてきた。
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◆特定秘密保護法/米軍との共同作戦や米軍の指揮命令や秘密保持のため、国による秘密指定の範囲を拡大。議会のチェックも効かず、何が機密指定されているのかも解らないため、どのような刑事罰を適用されるか想定できない。ジャーナリズムやプライバシー、国民の知る権利などを大きく侵害することとなった。
◆安保関連法(戦争法)/集団的自衛権の行使と海外派兵が恒常的に可能になり、米軍の指揮下で世界のどこへも展開できるようになった。
◆改正刑事訴訟法/通信傍受の対象拡大と規制緩和、司法取引の導入。取り調べの可視化は限定的な導入に終わってしまった。
◆TPP・FTA/米国大統領令による脱退でTPPそのものは11ヵ国になったが、日米FTAの下敷きとして拡大復活する公算が大である。食糧自給率が一段と低下し食糧安保を牛耳られてしまう。経済面での収奪が加速し、文化面でも大きな影響が懸念されている。
◆共謀罪法(テロ等準備罪法)/共謀罪法は、「法は〈考え〉を裁かず〈行動〉のみを裁く」という法治国家の大原則に反する。準備段階で罰するには、電話やメール、SNS等を盗聴、傍受したり、会合への潜入・おとり捜査、尾行などが日常的になり、恐ろしい監視・密告社会になる。反戦を唱える者への弾圧に利用される恐れが強く、現代の治安維持法と呼ばれている。
そして戦争ができる国の総仕上げとして控えているのが改憲。
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◆自民党改憲草案/自民党案は、憲法9条の1項と2項を残して、3項または9条の2という形で自衛隊の存在を明記する改憲案を提示している。自衛隊を憲法に書き加えるとはとてつもなく大きな変化である。多くの国民は自衛隊を災害派遣や専守防衛面で合憲と考えるが、憲法学者の多数は自衛隊を違憲と考えている。裁判所はこれまで自衛隊を合憲とする判断を下したことがない。これまで自衛隊を違憲とした地裁はある。その後、自衛隊を事実上認めた上で判決を出してきてはいるが、9条があるため自衛隊を正面から合憲とは言えず、戦力ではなく実力組織であると言ってきた。しかし2015年に安保関連法(戦争法)の可決により集団的自衛権を行使できるようになり海外派兵が可能となった。その上、9条に自衛隊を明記すればこれまでの制約がなくなってしまうだけでなく、さらなる改憲も予想される。a0280432_6182822.jpgまた緊急事態条項(戒厳令)の創設により、基本的人権など国民の権利を大幅に制限し、国家に奉仕させる仕組みが導入される。首相の権限強化だけでなく政府による憲法の停止が可能となり、宣言が効力を有する期間、衆議院は解散されず、両院の議員の任期やその選挙期日の特定を設けることができる。
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安保関連法の成立以前は日本が「自衛の措置」として武力の行使ができるのは、直接攻撃を受けた場合に限ってきた。しかし、安保関連法の成立によって、密接な関係にある他国が攻撃され、日本の存立が脅おびやかされたり、国民の生命に明白な危険があったりする場合に集団的自衛権を認めた。実際に集団的自衛権を行使するには、国民の生命や財産、自由や幸福がこのままでは守れないという『存立危機事態』と認定されなければならない。存立危機事態とは日本が集団的自衛権を行使する際の前提条件で、「日本と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある」事態であり、他には「必要最小限度の実力行使」「他に適当な手段がない」などがある。戦闘へ向かう他国軍の戦闘機に洋上や空中で給油ができたり武器や弾薬の輸送、後方支援もできるが戦闘現場へは立ち入れない。
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米軍産複合体としてはこれでは目的を果たせない。自衛隊を戦闘の最前線へ、米軍の弾避けとして使役することができない。究極の目的は自衛隊を米軍司令官の指揮下でいつでもどこへでも動かせなければならないし、米軍兵士の代わりに血を流してもらわねばならない。そのためには憲法を改定することが必須となる。前述のように改憲を確かなものにするには第二自民党をつくり、米国への隷従を競わせる保守二党制が米国にとっては最も都合がよい。
10月26日のTV朝日モーニングショーという番組の「そもそも総研」コーナーにおいて、「今回の衆院選の意味とは何だったのか」を特集。そこでインタビューに答えている白井聡は「永続敗戦論」を著した政治学者で、「戦後の日本は米国に負けた状態が継続し従属し続けている」、この体制を「永続敗戦レジーム」と定義している。
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一見すると数合わせの失敗と見られがちな今回の選挙におけるリベラルの排除、この背景には「米国との関係が隠されていた」と分析している。希望の党をつくることによって、そこに民進党の主流派、対米従属派を吸収してリベラル派を切ることによって、民進党を対米従属の党として純化するということが狙われた。それが希望の党をつくる主眼だったのではないか。これがもし米国の目論み通りになっていたら、2つの自民党ができていた。そしてどちらがより対米従属しているかを競い合うという、a0280432_6535810.jpgすさまじい状況になっていたかもしれない。それは「永続敗戦レジーム」がバージョンアップするということ。
立憲民主党の今後に関しては、極めて異様な対米従属をしている日本の政治の世界に対して、異議申立をしていくような勢力として成長していかねばならないが、その覚悟があるかどうか。とおおよそ以上のことを白井は語っている。
そもそも衆院選の意味は何だったのか?TV朝日10/26
http://www.dailymotion.com/video/x666umz
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米国、特に軍産複合体がCSISや日米合同委員会を通じて、安倍晋三や前原誠司、小池百合子等を使嗾し、日本を戦争のできる国、そしてそのための改憲をなぜ是が非でもやらせようとしているのか、その理由を抉ってみたい。
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世界情勢は時代とともに変化し、国家はその対応に迫られる。
①ソビエト連邦を盟主とする社会主義陣営と、アメリカを盟主とする資本主義陣営が対立する構図である冷戦は、ソ連が崩壊した1991年を境に消滅した。その冷戦時代は、資本主義陣営の盟主である米国は日本をほぼ無条件のパートナーとして庇護する対象だったが、冷戦構造の終焉とともにむしろ収奪する対象に変わってきた。
②アジアにおいて日本経済が突出していた時代には中国は控えめだったが、中国の経済面での台頭によって相対化され、日本による侵略に対する不快感が顕在化するとともに、覇権国家として海洋進出や領土問題で攻勢に転じ、靖国参拝問題等でも摩擦が増大。また戦争状態がただ休戦しているに過ぎない北朝鮮は、核の保有とミサイル開発の進化で極東における緊張を増大させている。
③その一方で、パクス・アメリカーナ(超大国アメリカ合衆国の覇権が形成する「平和」)を謳歌した時代は遙か昔。米国の国力はピークを過ぎ、たびたびデフォルトの危機を迎えるほど凋落傾向を露わにし、リスクとコストの軽減に早急に迫られるようになってきた。
「アメリカは70年間、衰退し続けている」——チョムスキーの視点
https://news.yahoo.co.jp/feature/566
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①〜③の変化に対応して米国はオフショア・バランシング戦略を採用することで対処しようとしている。このオフショア・バランシング戦略は、19世紀の英国の外交戦略が下敷きになっている。英国はヨーロッパ大陸に対して間に海を挟み、大陸からは沖合に位置(オフショア)することで大陸とのバランスや大陸にある国々間のバランスをとる外交を行ってきた。大陸の国々間を分断し対立を煽り大陸における突出した強国の出現を阻止し、相対的に英国の優位を保ってきた。その戦略は現在でも実践されており、EU内におけるドイツの支配が強まることをことあるごとに防いでいる。そして米国のオフショア・バランシング戦略は、日本を含むユーラシア大陸に対するもので、ヨーロッパや中東、極東においてリスクとコストを大幅に削減するために推進している。以前は同盟国との間で主に駐留経費を当該国と分担していたがより多く負担させたり、対テロ支出や外国への軍事介入を縮小する一方で、中国や北朝鮮の軍拡には、日本、韓国、台湾への武器売却でバランスを保つとともに経済的利益の一石二鳥を追求している。
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その米国のオフショア・バランシング戦略の日本への適用は、駐留経費の削減や兵器購入による日本の負担増だけでなく、自衛隊を米軍の指揮下(指揮権密約)で動かし米軍よりも最前線へ送ることを目論み、米軍の肩代わりをさせることで軍事予算と兵員の削減までを実施。今後、段階的に拡大していくために日本を戦争のできる国へと改造し、そのための憲法改定を何としても実現させようとしている。
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希望の党について。希望の党の立党時は「安倍1強を倒す」を装っていたが、実際は野党連合とリベラル派を潰し、安保関連法を肯定するとともに改憲をすることだった。このように、有権者はもちろん合流した前職や元職の議員、新人、サポーター、有権者まで、多くの人々を騙したツケはすぐに現れてしまった。希望の党が分裂・衰退するのは時間の問題だろう。
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出口調査から見える衆議院選挙NHK10/25
https://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2017_1024.html
上記のNHK調査は出口調査なので深く抉ってはいないし、他を見回してもこれぞという総括は見あたらない。筆者自身もさまざまに分析を試みたが正解らしきものを得ないでいるうちに行き当たったのが、以下の朝日新聞掲載の歴史社会学者である小熊英二による時評であり鋭い。要約してみると、『まず「日本人は右が3割、左が2割、中道が5割」という。12年以降の国政選挙の投票率は50%台で中道5割の多くが棄権している。09年の投票率は69%と高く無党派層がリベラルに加わったために自公に勝利した。希望の党は無党派票を集めて自公に勝つかのように当初は報道されたが、それは投票率が90%必要。どんなに風が吹いても不可能である。
都議選では小池新党に公明党が支持に回ったために自民が大敗した。しかし、小池効果は意外に小さく、大阪維新ブームの変形にすぎない。都知事が党首の政党が地方でブームを起こす理由もない。軽率だったのは、支持率調査さえ出ないうちに自滅行為に走った前原誠司、党の公式サポーターすら「前原誠司に詐欺られた」と非難した。あるいは前原は、民進党内のリベラル派を切り、保守二大政党を実現する好機と考えたかもしれない。だがリベラル層を切りながら自公に勝つには、無党派層の80%が必要。実際には、非自民・非リベラルの票を狙った維新や「みんな」、そして希望は、約10%の保守系無党派票を奪い合うニッチ政党にしかなっていない。逆に立憲民主党の健闘はリベラル層の底堅さを示した。自公に勝ちたいなら、リベラル層の支持を維持しつつ無党派票を積み増すしかない。保守二大政党など幻想であることを悟るべきだ』と述べている。
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以下のブログに全面的に賛同するわけではないが、面白い内容が含まれているので貼っておく。
衆院選における安倍・小池・前原・小沢のそれぞれの立ち位置
http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-entry-5280.html
              ●
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最後に。戦争体制の構築と憲法改悪にフォーカスして述べてきたが、もちろんそれらに反対するだけでなく、原発の再稼働に反対することで日本の滅亡を阻止したい、また法人税の軽減推進や所得税の累進制緩和を黙認することなく消費税の増税に反対することで、格差と貧困の助長にもストップをかけたい。そうした点で常にぶれることなく、正鵠を射た発言で勇気の泉を湧き立たせてくれる植草一秀の言葉に注目したい。
日本支配者にとり最悪な野党第一党が誕生
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2017/10/post-9493.html
  
  
「排除します!」──その①へ    
http://zproject.exblog.jp/238063401/
   
   
   
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# by z-project-inc | 2017-12-10 07:19

「排除します!」──その①

10月の総選挙を前にした民進党の希望の党への合流と、選挙による希望の党と立憲民主党の盛衰には、マスコミのみならずネット情報空間においても喧しいものがあった。一つ前のブログで「民進党の代表選」を取り上げ、前原誠司の過去の数限りない失態を列挙するとともに、経歴、政策、米国軍産複合体のシンクタンクでありジャパン・ハンドラーズの牙城であるCSIS(米戦略国際問題研究所)との関係を述べた。その上で、前原は彼同様にCSISのマリオネット(操り人形)である小池百合子が立ち上げた新党へ合流するよう指図されて実行し、民進党は分裂すると記した。現実はこの予想どおりの展開となった。
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そのブログは民進党の代表選運動の真っ最中にアップしたもので、その数日後に有楽町イトシア前で、最後の街頭演説会が前原誠司と枝野幸男の二人によって行われるというので視聴しに出掛けた。8月28日、月曜日の午後4時からの開始にしては予想以上の聴衆が集まり盛り上がりを見せていた。それが終わって帰ろうとすると、元・小沢一郎支援女子会の中心人物に出遭った。筆者のブログを読んだのかもしれない、話があるのでお茶でもと誘われ、小1時間ほど話し込んだ。
彼女が言うには、前原は小沢一郎とともに政権交代を目指している。民進党、自由党、社民党の3党が合流して選挙政党オリーブの木をつくり、比例統一名簿を作成して共産党とは選挙協力をする。そして小沢自身はその選挙政党で枢要な地位を得て活躍するはずだと。それに対して筆者は、CSISが前原の背後で糸を引いているのでそのようなことにはならないだろうと言うと、彼女は筆者の言うことが正しければ小沢は裏切られるのかと訊くので、多分そうなるだろうと言って別れた。
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政党の離合集散の核となる部分の多くは密室で行われ表には出にくく、輪郭を現してくるのは何日も経ってからだ。衆議院選挙の投票から1ヶ月余りが経ってわかっている範囲で、主なイベントを記すと
民進党の代表選、前原誠司が代表に…………………………9/1
民進、自由、社民の合流のための会合が流れる……………9/17
安倍首相が28日招集の臨時国会での冒頭解散を表明……9/25
小池、希望の党を立ち上げ自ら代表に就くと発表…………9/25
小池、前原、深夜の密会 民進の希望への合流合意………9/26
希望の党の結党記者会見………………………………………9/27
衆院解散、総選挙へ 10月10日公示-22日投開票……9/28
民進党の両院議員総会、前原が希望への合流を提案了承…9/28
自由党の小沢、希望の党との合流の考えを示す……………9/28
小池、排除の論理を鮮明に……………………………………9/29
希望への合流を望まない者に民進の公認、前原が拒否…10/1
枝野、福山、長妻ら党本部で深夜まで話し合い…………10/1
希望の党の「踏み絵」協定書の最終案が判明……………10/2
立憲民主党の結党記者会見(設立は3日)………………10/2
衆議院選公示…………………………………………………10/10
衆議院選挙……………………………………………………10/22
ここで目を引くのが、9月26日の小池百合子と前原誠司の深夜の密会だろう。前日の25日に首相の安倍晋三が記者会見し、28日招集の臨時国会冒頭で衆議院を解散すると表明したのを受けての会談である。そこで前原は民進党の100億円超の資金や党職員の提供を申し出たが小池は断り、そして注文をつけた。「全員(の合流)は困る。私は、憲法と安全保障は絶対に譲れません」「護憲の方はご遠慮願いたい」と言う小池に、前原は「それは当たり前。ウチにも護憲なんているかどうか……」と応じた。そこには連合の神津里季生とジャーナリストの上杉隆も同席していた。
小池、前原、深夜の密談9/26(朝日新聞DIGITAL 11/19)
http://www.asahi.com/articles/ASKCJ5F9FKCJUTFK013.html
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にもかかわらず2日後の28日、民進党の両院議員総会では、希望の党への合流にあたって「憲法違反の安保法制はダメでしょ」「排除することではない」と前原は言い、小池に対する返答とはまったく反対のことを述べている。
民進党の前原代表、希望との合流提案 両院議員総会で9/28(毎日新聞)
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20170928/k00/00e/010/251000c
「前原のクーデターだ」長妻、枝野らに結党を主張9/30(朝日新聞11/21)
http://www.asahi.com/articles/ASKCN43HTKCNUTFK00B.html?iref=pc_extlink
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小沢一郎は、民進、自由、社民の3党合流プラス共産の協力で選挙を勝ち抜き、政権交代を実現しようと画策する一方で、小池とは昨秋から何度か会談を持ち、新党の擁立を促していた。知事選、都議選とブームの延長に大連合を構想しないはずがない。その小沢が希望の党との合流を示唆した。さすが産経だけあって紛らわしい表現だ。
自由党の小沢、希望の党と「合流」方針示す(産経ニュース9/28)
http://www.sankei.com/politics/news/170928/plt1709280147-n1.html
小沢氏も希望合流へ…前原・小池氏と大筋合意かYOMIURI
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2017/news1/20170928-OYT1T50058.html
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前原が「排除されない」と言った翌日の29日に、小池が「排除の論理」を公言したことで民進党のリベラル派は衝撃を受け、騙されたと思ったに違いない。それだけでなく希望の党の「踏み絵」協定書の最終案は10月2日に判明したが、その前に批判を浴びて修正する前の案がすでに流出しており、希望への合流を望まない者には民進党の公認をするよう前原に迫ったが、前原に拒絶されてしまった。小池の「排除いたします」の一言でこれほど女が廃るとは、このときは誰も想像できなかったのではないだろうか。
小池百合子 排除発言 【記者会見】9/29
https://www.youtube.com/watch?v=4sGjxKrCNWQ
a0280432_17573948.jpg10月2日に、百人以上の報道陣が詰め掛けた東京都内のホテル。枝野幸男はやや高揚した声で「『希望の党』の理念や政策は私たちと異なる」「安倍晋三首相の掲げる九条改憲は許されない」と語った。
立憲民主党結党会見詳報 「安倍政権の暴走に歯止めを」(毎日新聞10/2)
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20171002/mog/00m/010/001000c
ここで小沢一郎はその後どうなったのかもう一度追ってみたい。以前はフェイクニュースが多かったが最近はそうではなくなってきたと評判の「板垣英憲 情報局」によれば、小池は「選挙の神様」と言われている小沢が「幹事長ポスト」を要求したのに対して、「重要ポストは用意できません。大きなことを言って、余り引っかき回さないでください」と冷たく突っぱねたという。そして選挙投票日から3週間ほど後の定例記者会見でわかってきたのは、希望の党の代表を辞任した小池百合子について「一瞬の夢みたいな話で、とくに感想はありません」と突き放し、「安保法制と憲法改正、この二つを認めろという踏み絵を踏ませたり、リベラルは排除する、そう言う政治姿勢だと、安倍政権と変わらない。a0280432_1815448.jpgそれでは希望の党を含めた野党再編は不可能だ」と小沢は語る。小沢の側近は、小沢は極秘裏に小池や前原と接触し、衆院選で野党結集を目指した。しかし、小池が民進党のリベラル派議員を排除することを知り、「小池はバカだ!共産党を含めた野党結集なしに自民党に勝てるわけがない」と激怒したと明かした。
小池は小沢の「幹事長ポスト」要求を……(板垣英憲10/21)
http://blog.goo.ne.jp/itagaki-eiken/e/f08def80292b9c3dff7b3adcbb579f27
小沢一郎代表・山本太郎代表 共同定例記者会見11/14
https://www.youtube.com/watch?v=MPf3GPXLUJ4
「どうせ希望の代表もすぐ辞める」予測していた小沢(東スポ11/15)
https://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/social/829111/
小池に騙された小沢の怒りが伝わってくる。この頃には前原のリベラル派への裏切りも当然知るところとなっていただろうし、「小池と前原が共産党と協力していれば勝てた」と悔しがる小沢の甘さと焦りが露呈してもいる。選挙後に、前原は希望の党への合流に踏み切った判断について「民進党のまま戦ったらもっとひどい結果になっていた。一貫してこの判断しかなかったと思っている」(11/16)と強調したが、もしこれが嘘や詭弁でなければ、小沢が主張していた野党3党によるオリーブの木プラス共産党の協力という野党共闘はまったく眼中になかったということだ。
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ここで身内からの前原誠司に対する発言を「デイリー新潮」11/9神帰月増大号掲載から引用する。
a0280432_1842088.jpg「死者に鞭打つようではありますが、前原さんは万死に値します」真正面からこう憤懣を爆発させるのは、元TBSキャスターで「置いてきぼり」にされた民進党の杉尾秀哉参院議員(60)だ。「そもそも前原さんは、希望の党との事実上の合流を決定した9月28日の両院議員総会で、民進党の候補者を全員連れて行き排除はしない、政策も自分が責任を持って小池さんと協議すると言っていたのに、ことごとく嘘でした。この政治責任はあまりにも重い」そして、そんな前原氏の「本質」をこう斬る。「産経新聞のお決まりのフレーズみたいですが、やっぱり彼は『言うだけ番長』だったということになるのかもしれない。政策についても候補者についても、もっと詰めてから動くべきでした。民主党時代から約20年積み上げてきたものが、ひとりの人によって一瞬にして破壊されてしまったんです。前原さんはなぜすぐに代表を辞めなかったのか。彼が居座った分だけ、党の形が決まらず、民進党の再生は遅れ、地方の組織も動揺した。再来年の参院選に向けた候補者選びだってままならないし、立憲民主党に有権者の支持も候補者も流れていった」
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その万死に値する前原氏の責任について、元民進党のある落選議員は物騒な言い回しでこう断罪する。「偽メール事件の時、彼は同僚議員を死へと追い込む結果を招いてしまいましたが、今回、前原さんは100名以上の同志を政治的に殺したんです」。杉尾氏同様、置いてきぼり組である民進党の小西洋之参院議員(45)は、前原氏の「辞め逃げ」を認めない。杉尾氏と同じく、「前原さんが両院議員総会で約束したこととは、まるで話が違った。これは許されない行為です」とした上で、「したがって、前原さんが民進党の代表を辞めて済む話ではない。なぜなら、彼は両院議員総会での議決を超えた行動を取ったわけで、党規違反であり反党行為にあたるからです。組織のルールに違反したのですから、普通の会社であればクビであり、除籍処分、党籍剥奪となって然るべき。結局、前原さんは民進党代表として選挙を勝ち抜く自信がなく、独自のマニフェストで戦う気概と能力がなかったのです」
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こうして、名前に反して「後ろ指」をさされまくる前原氏の、かつての片腕と言えば、今では立憲民主党の幹事長の座に収まっている福山哲郎参院議員(55)だ。彼と前原氏はともに凌雲会(前原グループ)に所属し、地盤も同じ京都。その昔、「保守的な前原さんとリベラル的な私が一緒にいることが凌雲会、民進党の強み」と言って憚(はばか)らなかった福山氏は、a0280432_18231590.jpg今こう突き放す。「もう過去のことですし、違う政党の人間ですから」前原氏への痛烈な「別れの言葉」である。また、やはり凌雲会メンバーだった、今は希望の党の小川淳也代議士(46)も、「前原さんの選択は、正道、王道とは言えなかったと思います。野党同士が潰し合い、考え得るなかで最悪の過程を辿りましたからね。小池さんに騙されたというか、まあ短期間に大それた決断をしてはいけないということでしょうね」と、先輩である前原氏に「説教」。希望の党はごめんこうむると、a0280432_18251647.jpg自ら無所属の道を選んだ篠原孝代議士(69)の言葉を借りれば、とどのつまりこういうことになる。「前原さんは、やられっぱなしだったってことでしょう。信じ難いですよ」ちなみに、彼らが思いの丈を吐いたのはいずれも日中のことであり、アルコールは入っていない。恨みの深さがひしひしと伝わってくる。
引用終わり
“党籍剥奪でしかるべき”“考え得るなかで最悪”(デイリー新潮11/9)
https://www.dailyshincho.jp/article/2017/11130801/?all=1&page=3
              ●
     
      
「排除します」──その②へ
http://zproject.exblog.jp/238065173/
  
  
    
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# by z-project-inc | 2017-12-09 18:29

民進党の代表選挙

森友・加計疑獄により急落した安倍内閣の支持率は、内閣改造を行っても大きな変化はない。しかし問題は、それでも野党第1党の民進党の支持率が上がらないことである。安倍内閣を支持する理由が「他に変わる人がいないから」がトップ。民進党の代表選に対しては「期待しない」が52〜70%(調査機関によりバラツキ)に達する。野党第1党の民進党が政権交代の受け皿になっていないためやむを得ず安倍政権が存続している。国民の大多数が望み、安倍首相の考えが及びもしない政策を対立軸として打ち出すことが民進党には求められている。例えば「極めて早い段階での原発ゼロ」であったり、自由党の山本太郎共同代表が提唱している消費税の全廃と、その代わりに内部留保が猛烈に積み上がっている大企業の法人税率のアップや、累進性が急激に下がる年収1億円以上の富裕層への増税など。そうした新機軸を打ち出せないならば、せめて政権交代の受け皿となり得る「オリーブの木」を真剣に考えるべきだろう。
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そのような状況の中、蓮舫代表の辞任に伴う民進党の代表選が、8月21日告示9月1日投票の日程で決まった。そして枝野幸男元幹事長と前原誠司元外相の2人が立候補した。任期は2019年9月末まで。投票権は党所属国会議員だけでなく、国政選挙の公認候補予定者、党籍を有する地方自治体議員、党員、サポーターまでとしたため、大幅な準備期間を必要とし辞任表明から1ヶ月余り後の投票となった。そのため、両院議員総会の出席者からは「衆議院の解散・総選挙が行われる可能性もあり、政治空白を避けるためにも、日程を前倒しすべきだ」といった意見が相次いだり、国民からすれば立候補者の顔ぶれが旧民主党政権の中枢を担った人物たちであり、失態の記憶が生々しく残っており、刷新のイメージからほど遠く、もっと若々しいリーダーを押し上げていく必要があるといった不満も強い。
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代表選は、党員・サポーターと地方議員の票(地方票)が全体に占める割合は約51%に上り、国会議員らの票とほぼ半々となった。地方票は知名度が大きく影響する一方、国会議員票は党内グループなど組織票が左右する。有権者ごとにポイント数が定められており、各候補者は獲得したポイントの合計数で競う。国会議員は1人2ポイントで144人の計288ポイント、国政選挙の公認候補予定者は1人1ポイントで128ポイント、地方議員1543人で計209ポイント、党員・サポーター約23万人で計231ポイント、合計856ポイントとなっている。
産経新聞等の調査によると、民進党代表選の党内グループの支持動向は、主要8グループのうち、前原誠司が5グループ計約80人、枝野幸男が1グループ約20人で、前原が国会議員票でリードしている。内訳は、前原は自身が率いる「凌雲会」約25人、松野頼久元官房副長官グループ約15人、離党した細野剛志元環境相が率いていた「自誓会」約15人、大畠章宏元国土交通省のグループ約15人、高木義明元文部科学相ら旧民社党系グループ約10人など5グループと、個人(原口一博、あべともこ、松木謙公)の応援議員の支援を取り付けている。一方で枝野幸男は、労組出身議員等で構成する赤松広隆前衆議院副議長のグループ約20人と個人(岡田克也、菅直人、長妻昭など)の応援議員を合わせて30人程度に留まりそうな情勢。しかし官公労に太いパイプを持つ赤松グループの紹介で労組の組織票獲得に注力する戦略を抱いている。野田佳彦幹事長のグループ約10人と、江田憲司代表代行のグループ約20人はまだ対応を明らかにしていない。1人で複数のグループに所属する議員もおり、単純な足し算はできないが、投票資格を持つ144人のうち半数余りが前原支持とみられている。
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両者の政策は消費増税、2030年代原発ゼロ、憲法9条に自衛隊を明記、共産党との選挙協力、政界再編等で違いを見せている。この先波乱がなければ結果はほぼ見えているからと言うわけではないが、主に前原誠司に焦点を当てて見ていきたい。このところ、以前の前原とは違う“ニュー前原”がしきりと言われ、筆者の耳にも入ってきている。では以前の前原はどうだったのか、そこから確認しておきたい。以前の前原はさまざまに失態の連続だった。1度や2度の過ちなら許されるだろうが、前原の場合はきりがない。
●2006年(平成18年)2月16日の衆議院予算委員会で民主党の永田寿康議員が、「(ライブドア事件に絡み)証券取引法違反で起訴されたライブドア元社長の堀江貴文被告が、2005年8月26日付の社内電子メールで、自らの衆院選出馬に関して、武部勤自民党幹事長の次男に対し、選挙コンサルタント費用として3000万円の振込みを指示した」などと指摘した。しかし時間の経過と共に疑問点が続出し、証拠の信頼性が疑問視され、a0280432_053931.jpg偽造の可能性も指摘された。武部らに対する名誉毀損で告訴を検討すると反撃されて窮地に陥る事態となり、これら一連の行為が国民や有権者から反感を買い、民主党や永田および代表である前原への抗議の電話が殺到。永田の自殺が引き金にもなり民主党の支持率は低下し、前原誠司は代表を辞任した。
●2009年3月、当時民主党の代表だった小沢一郎の資金管理団体をめぐる西松建設の献金問題は、麻生政権の漆間官房副長官が「自民党の方にまで波及する可能性はないと思う」と発言しつつ、小沢一郎の失脚を画策し、東京地検特捜部を唆して小沢事務所の強制捜査を行った。それにもかかわらず前原誠司は、「あれだけの献金を西松からもらうとは、合法であったっていいのか」と疑問を呈した。
●同じく2009年5月に前原は、公益法人のあり方が問題となった(財)日本漢字能力検定協会の関連会社から受け取っていた政治献金を返還すると発表した。
a0280432_0253249.jpg●2009年8月30日、第45回衆議院議員選挙で民主党は総議席の3分の2に迫る308議席を獲得するとともに政権交代を果たし、前原は国土交通大臣に就任。マニフェストに書いてあることなのでと、群馬県の八ッ場ダムと熊本県の川辺川ダムの建設事業を中止すると発表した。国の直轄事業とはいえ、地元の意向を確認しないままでの発表に、とくに八ッ場ダムの共同事業者である関東各県の知事や地元関係者の反発を招き、建設中止を撤回せざるを得なくなってしまった。
●2010年2月、前原誠司国土交通・沖縄および北方対策担当相とキャンベル米国務次官補らとの会談において前原は、民主党幹事長だった小沢一郎について、「小沢一郎には気をつけろ、相手によって発言内容を変える」と、キャンベルに売国的発言で注意を促していたと、告発サイト「ウィキリークス」が公開した米外交文書の中で暴露した。
●2010年9月8日、尖閣諸島周辺海域で領海侵犯と違法操業をしていた中国漁船を巡視船が発見。領海からの退去を命じるも無視して違法操業を続行。逃走時に巡視船2隻に衝突して破損させたため、公務執行妨害で船長以下乗組員を逮捕。事情聴取するとともに船長を那覇地方検察庁石垣支部に送検した。中国からの強硬な抗議と釈放要求に対し、事件直後の17日に外務大臣に就任した前原は「(尖閣諸島に)領土問題はない」船長については「日本の国内法に基づいて粛々と対応する、それに尽きる」と述べ、中国が求める船長の早期釈放には応じないとした。ところが、24日になって諸般の事情のためとの那覇地検の判断により釈放された。検察に政治的判断をさせたのはおかしい、釈放に動いたのは官房長官の仙石由人と外務大臣の前原ではないかと新聞報道された。a0280432_0263282.jpgそれにもかかわらず中国は事件に対する謝罪を要求したり強硬姿勢が止まらないことから、衆議院予算委員会は事件時に撮影されたビデオの公開を政府に求め、衆参両院の予算委員長・同理事ほか30人に限定して公開された。自民党は全て公開することを求めたが、民主党は「いろんな配慮からよくない」として否定的だった。その後11月になりインターネット動画サイト「YouTube」に、本事件の映像と思われる中国漁船が巡視船2隻に体当たりする場面が収録された動画が流出。中国漁船が意図的にぶつかっていることがはっきりとし、中国の強硬姿勢は収まったものの、国内では船長の釈放など対中国への軟弱外交への非難が高まった。
●2011年3月4日、野党自民党議員の西田昌司の質問から、前原誠司が在日韓国籍の女性から政治献金を受け取っていたことが判明。a0280432_0292459.jpg西田は前原が政治資金規正法により前原の公民権は停止されると指摘し、前原に議員辞職を要求した。6日に記者会見を行い外相辞任を発表したが、議員辞職には言及しなかった。その後、政治資金規正法違反容疑で告発状が京都地検に提出されたが、地検は不起訴処分とした。
●2011年10月、外務大臣の前原誠司は記者会見の場で「対GDP比で僅か1.5%に過ぎない第一次産業の保護のために、他の分野が犠牲になるのはおかしい」と発言。それに対して農業関係だけでなく多方面から非難の声が上がった。例えは、植草一秀によれば「GDP比で農業を切り捨てる前原誠司氏の浅薄さ」と題して前原を糾弾している。菅直人首相がAPEC会合に向けて突如、TPP推進の提案を示した。TPP参加に前のめりになっているのは菅直人だけでなく前原誠司もだ。「関税がゼロになれば、98.5%を占める輸出産業の輸出が有利になる。前原氏の主張は輸出産業を有利にするためには農業を犠牲にしても構わないというものである。しかし、GDPの比率だけを根拠に農業を切り捨てる前原氏の姿勢はあまりにも浅薄である。主食である米の自給は日本の経済的安全保障を考えるときに、ひとつの基本になる。関税を撤廃して、日本の米作りが消滅することを前原氏はいとわないと考えるのだろうか。関税を撤廃して、なおかつ日本の農業を存続させるには、日本農業の生産性を飛躍的に高めるか、農家に対する所得補償を一段と強化することが不可欠になる。しかし、前原氏の主張には、この点での対策が盛り込まれていない。a0280432_0332424.jpgつまり、自由化を進める結果として、日本農業が消滅しても良いとの考えが前提とされているとしか考えられない。農業の重要性は経済的安全保障上の理由だけに基づかない。最も重要な視点は『国土の保全』である」「菅直人氏にとっては、日本の主権者国民の意思を尊重することよりも、米国に媚びへつらうことが大事だということだ。前原誠司氏の行動も、日本の主権者国民の意思を踏みにじり、米国に媚びへつらい、大資本への利益供与だけを目指すものである」と。
a0280432_0361641.jpg●2012年2月、政策調査会長だった前原誠司は、産経新聞がことあるごとに前原に「言うだけ番長」という表現を用いることを問題視。公的な会見だけでなく民主党政策調査会への取材も産経新聞には認めないと通告した。前原は「受容限度を超えている。記者に批判する権利はあるが、事実に基づかなければならない」と記者会見で述べた。これに対して朝日新聞は、政治家は常に批判に晒されるものであり、取材拒否は政治家としての狭量ぶりを印象づけると前原を批判。産経新聞以前に読売や西日本新聞、沖縄タイムス、週刊各誌まで「言うだけ番長」という前原へのあだ名が使われているのが数多く見つかった。批判を封じるのは不健全だとか、政治家として幼稚であるなどと批判に晒され、最終的に産経新聞記者の出席を認め排除を撤回した。
●2012年8月消費増税関連法が成立した。政権負託後は行政改革の名のもと、公金支出の無駄を省き16.8兆円の財源を捻出する、これが政権交代選挙で民主党が掲げたマニフェストだった。この徹底的な無駄の洗い出し作業に4年間を要するので、その間は消費税を上げないと約束した。しかし政権獲得して3年で財源の手当がつかず野田佳彦首相は消費増税へと舵を切った。前原誠司政策調査会長は反対が相次ぐなか、自らへの「一任」を宣言して党内論議を打ち切った。するとマニフェスト違反だと小沢一郎を中心として造反者を出す中で採決に突き進み、結果として党分裂を招いてしまった。内閣支持率が急落するとともになおも離党者が続出。12月の総選挙で解散前の230議席から57議席へと大きく後退してしまった。
●ではもう一方の、枝野幸男の失態を見てみよう。枝野の場合は何と言っても東日本大震災後の東京電力福島第一原子力発電所の事故への対応だろう。原発事故時における菅直人や枝野を中心とした官邸サイドの対応は、とにかく国民がパニックに陥らないようにと枝野官房長官への情報の一元化や、緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(通称SPEEDI)の情報が隠蔽された。その結果、飯舘村に先立つ東京・横浜への放射性プルームの大襲来が予測されたが、政府は国民に知らせることなく、夥しい数の国民が被曝してしまった。そして度重なる枝野の記者会見では『直ちに健康に影響はない」『メルトダウンはしていない」という安全神話を振りまき続けた。
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(※ SPEEDI/原発事故の際、気象情報をもとに放射性物質がどのように広がるかをコンピュータで予測し、自治体に通報して避難に利用するシステム。福島第一原発事故時も正常に稼働し、ベント(排気)の際には原発から飯舘村など北北西の方向に高い濃度の放射性物質が拡散するとの予測が出ており、政府は福島県には通報したものの県が村へ知らせなかったため、緊急避難した住民が濃度の高い地域に移動して被ばくする事態を招いた)
東京や横浜に屋内退避命令を出せば、東証も停止となり株価は暴落。世界中の投資家が日本から資金を引き揚げて、損失は莫大なものとなっていただろう。SPEEDIの情報を隠したり、a0280432_0481864.jpgパニックが予想される屋内退避を勧告しなかったために今日があるともいえる。といった擁護論もあるが、児玉龍彦東京大学先端科学技術研究センター教授はTV番組で、「SPEEDIの拡散予測は、実は事故直後から徹夜で解析されていた」。「SPEEDIを生かせなかった行政の不作為が住民の被曝被害を増大させる結果を生んだことは、未必の故意による国家犯罪といえるだろう」と語った。そして被曝から6年、福島はもちろん首都圏でも被曝の影響はすさまじい。難病患者、流産死産、奇形出産、脳卒中、急病人による首都圏の電車遅延などが急増している。
●現在の枝野幸男は「再生可能エネルギーの普及や技術革新などが、30年代原発ゼロ決定時より前倒しで進んでいる」「30年代まで自民党政権が続いていればゼロは無理。衆参で過半数を持たせて戴ければさまざまなことが進められる。前倒しできる」「脱原発を前倒しする原発ゼロ法案を年内にも国会へ提出したい。現状では再稼働は認めない」と述べている。
●では、このあたりで「ニュー前原」とは何かを見ていきたい。ニュー前原の人間的なものはさておき核となるものは、「アベノミクス」への対抗策として打ち出した経済政策を中心としたものであり、「All for All」(みんながみんなのために)と銘打って目指す社会像である。第2次安倍内閣が打ち出したのは「アベノミクス」や「成長戦略」という名の経済政策だが、その骨格は農業の自由化、医療の自由化、解雇の自由化=労働規制の撤廃、法人税減税=消費税増税、特区の創設等であり、具体策として「 財政出動」「金融緩和」「成長戦略」という「3本の矢」で、長期のデフレを脱却し、名目経済成長率3%を目指すことで経済の好循環を企図した。日銀が国債を大量購入し、マイナス金利の導入を図ることで日米金利差の拡大、円安・株高、企業利益の増大を実現し、巡りめぐって国民に富がトリクルダウン(滴り落ちる)し、賃金上昇をもたらすとの政策を実行した。
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その結果、企業利益は1.4倍に増大し設備投資も微増したが、儲けの大半は企業の内部留保となり、人件費は横ばい、実質賃金・可処分所得は減少の一途をたどっている。貯蓄ゼロ世帯の増加、就業世帯の貧困率はOECD(経済協力開発機構=ヨーロッパ諸国を中心に日・米を含め35ヶ国の先進国が加盟する国際機関)平均を大きく下回っている。またわが国は現役世代向け生活保障給付がOECD内で極端に少ない。そうした安倍政権による経済政策の失敗のツケは多方面で顕在化している。貧困層の増大により結婚できない、子どもの養育困難による少子化、所得に応じた進学率の差の拡大等に拍車がかかっている。そうした社会の歪みを是正するために、租税負担率と社会保障負担率の合計を50%にまで引き上げる増税を行う。
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段階的な増税で年間10兆〜30兆円の財源を確保。保育や教育、職業訓練、介護など幅広い世代に向けた生活保障を実現する。近年の国政選挙で消費増税を掲げて戦うのはタブーだったにもかかわらず、あえて挑戦する姿勢は特筆すべきだろう。
平等な再分配による、あらゆる生活者を不安から解き放つ「All for All社会」の実現を推進しようとしている。具体的には、
①国民負担率を段階的に50%まで引き上げる。
 それによって、約30兆円の財源を捻出し、財政健全化及び再分配政策を行う。
②教育の無償化を実現。
③減らない基礎年金を実現。(基礎年金をマクロ経済スライドから外す)
④出生率1.8超を実現するため、あらゆる政策を動員する。
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※詳細は、前原誠司ーAll for Allが目指す社会像を参照↓
http://www.maehara21.com/uploads/2017/08/170811All-for-All.pdf
前原誠司が慶應義塾大学教授の井手英策と練りにねったこの「All for All」の社会像は、格差是正・福祉充実の面で検討に値する。とはいえ、消費税ゼロ、所得税の累進課税の強化、法人税の増税等を主張する山本太郎の政策には及ばない。
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●では、外交・安保政策はどうであろうか。
日米同盟の強化、中国は現実的脅威であるとの基本認識のもと、米軍との共同行動を可能にする集団的自衛権の解禁、自衛隊による敵基地攻撃能力の保持や、先制攻撃の検討を含めた活動範囲の拡大、
武器輸出の緩和も主張。外交では親米を基調としつつも日米同盟の双務性を強化したうえで、過度な対米依存からの脱却を説く(これは見方を変えれば、米国のオフショアバランシング戦略に沿った肩代わりである)。従来からの自民党国防族とほとんど変わらないタカ派である。改憲については9条1項、2項は守ったうえで、加憲で自衛隊の位置づけをするべきと、旧民主党の政調会長時代からの持論を吐露している。(集団的自衛権は違憲であるが成立してしまったので、おいそれと廃棄するわけにはいかないなどと、代表選用語を使用している)。この前原の主張を安倍晋三が横取りして、「これなら民進党を引き込めるだろうし、少なくとも分裂させることはできる」と踏んで仕掛けてきている。
前原誠司が、なぜこれほどまでにタカ派なのか。それは過去に遡ってみると見えてくる。大学時代のゼミの教授で、現実主義的な親米重視の論客である高坂正堯に薫陶を受け、卒業後は同じく高坂の紹介で松下政経塾に入塾。政経塾は松下幸之助が、冷戦構造の崩壊と自民党の凋落傾向に歯止めをかけようと、また新自由主義・市場原理主義に乗り遅れないようにと私財を投入し、人材育成を目指して創立した私塾。生前の松下幸之助と懇意であった稲盛和夫が顧問を務めており、その稲盛もまたすこぶる親米的。稲盛が理事長をしている稲盛財団が500万ドルの基金を寄付してCSIS(米戦略国際問題研究所)内にアカデミーを設立。彼自身もCSISの国際評議員でもある。そのような繋がりでCSISと松下政経塾との結びつきは強く、大きく影響も受けているようだ。前原が外務大臣だったときにCSISで講演を行ってもいる。
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●飯山一郎の言葉を借りるとCSISは対日謀略の司令塔であり、小沢一郎の抹殺を指示したと。CSISはCIA(米中央情報局)とともにCFR(外交問題評議会)の外郭団体で、CFRのもと役割分担がなされている。CSISは政策提言をはじめとした企画・立案を担い、CIAは諜報・謀略を担っている。いずれも政府機関ではないが米国を見えない形で支配していると言われている。CSISは政府が軍事・外交的な世界戦略の政策決定を行う際のシンクタンクとして機能し、日本に対してはCSISの提言の実行をCIAとともに強要している。「原発を捨てると二流国になる」と通告したアーミテージ・ナイ・レポートを起草したのもCSIS。主要メンバーは、トップに最近亡くなったデヴィッド・ロックフェラー、その下にヘンリー・キッシンジャー、ジョセフ・ナイ、その下にリチャード・アーミテージ、ジョン・ハムレ、カート・キャンベル、マイケル・グリーンなどで、彼らの多くは別名、ジャパン・ハンドラーズ(日本を操る者たち)と呼ばれている。日本では、a0280432_8311595.jpg日本経済新聞社がCSISの協力を得て創設した「日経・CSISバーチャル・シンクタンク」が、米側のフェローと日本の企業や官庁、大学などで活躍する若手・中堅世代の有為の人材とで、日本の国家戦略を自由に論議してもらう場の提供と、日本政府への政策提言の役割を担っている。こうした組織が存在している問題は、政策を決定する権限のない組織が米国のシンクタンクと一体になって日本の進路を決めようとしていることだ。そして日本側からはアドバイザーとして前原誠司が唯一政治家として名を連ねている。彼は明らかにCSISのパペットである。パペットと言えば「次はユリコね」の小池百合子もすぐさま思い浮かぶ。
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前原誠司は次の総選挙で政権を目指すと言っているが、問題は民進党の支持率だ。現在の民進党の支持率では単独で第一党になることは到底不可能である。野党3党で受け皿をつくって戦うだけでも無理だ。前原は直近のインタビューでは共産党と共闘することはないと明言した。野党3党が合流するか「オリーブの木」にまとまったとしても、その上で共産党と選挙協力をして戦わなければ勝てない。それが自明であるにもかかわらず共産党を排除するならば、前原は自公政権にとって最大の功労者となり、反自公政権の野党支持者からすれば前原は安倍自民党の「トロイの木馬」だ。
そして前原の動きは決まっている。日本新党以来の気心が知れ、しかも同じパペットである小池百合子の国政新党「国民ファーストの会」との合流を「指図」されているはずだ。もしも代表選で敗れることがあれば、すぐさま何人かを引き連れて合流するだろうし、敗れずに代表になればなったで党ごとの合体に持って行き民進党は分裂するだろう。憲法改訂についても「指図」されているに違いない。いずれにしても民進党の代表選は政界再編のプロローグだ。

枝野幸男ー代表選特設ページ
http://edanoyukio.com/
枝野幸男の決意
https://www.youtube.com/watch?v=0enThMZJTM0
前原誠司ー代表選特設サイト
http://www.maehara21.com/qa/
前原誠司ー代表選出場表明
https://www.youtube.com/watch?v=L-imqBzoDIw
前原誠司はCSISの日本側アドバイザー
http://www.csis-nikkei.com/adviser.html
日本の中のCIAエージェント
http://blog.goo.ne.jp/yamanooyaji0220/e/31b8776d983469bad82ffec40288122b
小池百合子の売国奴っぷりはきっこのブログを参照
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2007/08/post_a9fc.html

※追記:本文の訂正(誤→正)「パペット→マリオネット」「国民ファーストの会→希望の党」
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# by z-project-inc | 2017-08-23 01:40

真理は楕円形にあり

正円と楕円を思い描くとき、多くの人は正円は完全無欠で楕円は歪でいると言う。形状としてはそうかも知れないが、自然科学的にまた哲学的に、楕円形にこそ真理が宿ると主張した人物に内村鑑三がいる。
「真理は円形に非ず楕円形である。一個の中心の周囲に画かるべき者に非ずして二個の中心の周囲に画かるべき者である。恰かも地球其他の遊星の軌道の如く、一個の太陽の周囲に運転するに係はらず、中心は二個ありて、其形は円形に非ずして楕円形である。有名なアインスタインの説に依れば、宇宙其物が円体に非ずして楕円体であると云ふ。人は何事に由らず円満と称して円形を要求するが、天然は人の要求に応ぜずして楕円形を採るは不思議である…」(内村鑑三1929)
http://ameblo.jp/shalom1313/entry-11690021406.html
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画像の多くはネットより借用
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# by z-project-inc | 2017-03-15 21:37

あけまして おめでとう ございます

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# by z-project-inc | 2017-01-01 01:36

2016年問題、世界と日本──③

◆格差と貧困──その②

だが、小泉・竹中にしろ安倍・竹中にしろ、なぜこれほどまでに格差と貧困を惹起したのか。それは彼らの意志と言うよりも、米日の1%に使嗾されているからに他ならない。前項で述べたように、米国を支配する勢力とは、「軍産複合体」「国際金融資本」「ネオコン」「キリスト教右派」「イスラエルロビー」だ。国際金融資本はロスチャイルドやロックフェラーなどのユダヤ系が君臨しており、ネオコンやイスラエルロビーももちろんユダヤ系、軍産複合体の経営もユダヤ金融資本が牛耳っている。そしてキリスト教右派や主要メディアの大半さえも隠れユダヤが実権を握っており、政界へのロビー活動においても潤沢な資金で他を圧倒している。
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そのユダヤ国際金融資本が、日米合同委員会やネオコンのフロント組織であるCSIS、在日米大使館、経団連(後述)などを通じて政府や官僚に命令を伝えている。兵器や米国債をもっと購入するように、米系グローバル企業の利益確保や参入障壁を取り払うように、日本株をつり上げて米系投資ファンドへ年金や税金を横流しするように、新技術を無償で提供するように……など、さまざまな要求に政府や官僚は唯々諾々として従っている。
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企業が収奪や掠奪を行う手っ取り早い方法は、時の政権に働きかけ(命令し)て政策を捩じ曲げたり、政権に騙しの政治を行わせることである。自民党の政治団体である「国民政治協会」への企業献金の総額が、2014年に前年比13.3%増の約22億円。5年ぶりに20億円を超えたことが、総務省公表の政治資金収支報告書で解った。自民党が野党時代の10〜12年は13億円台だったのが、政権に復帰した13年にはV字回復を遂げ14年はさらに増額した。これは何も、経団連が要求通りの政策実行のお願いをしているのではなく、政策実行による空前の利益や莫大な内部留保のほんの一部をバックしているに他ならない。
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大企業である約1300社を擁する経団連(外資ロビー団体)は、自民党への献金と組織票で自民党議員を当選させ、そして提言(命令)する。経団連には、防衛生産委員会があり60社が参加。世界に武器を売るために以前から政府・自民党に提言を行ってきており、安倍政権は閣議決定を行い武器輸出が事実上解禁となった。武器製造に関わる国内企業は、例えばイージス艦1隻を製造するに当たって約2500社、戦車1両には約1300社が携わっており、戦闘機やパトリオット、その他の兵器を合わせると重複を除いても数千社に及ぶ。
a0280432_22531611.jpg武器輸出だろうが何だろうが、企業が儲かれば雇用や収入が増え、ゆくゆくは国民一般にまで恩恵が滴り落ちる(トリクルダウン)との理屈が、まずは大企業や富裕層を豊かにしようとする際の政策を正当化するために持ち出された。そのトリクルダウンの仕掛け人が、日本経済の成長戦略を練る産業競争力会議の中心人物である竹中平蔵であり、小泉政権で盛んに吹聴し、安倍政権においてもアベノミクスの政策ブレーンとして旗振り役を担ってきた。しかもアベノミクスは100%正しいと太鼓判を押していた。
その上、竹中は「正社員をなくそう」「格差が広がっている、だから正社員も非正規並みの待遇にすれば格差はなくなる」「経済成長に移民は不可欠、メイドさんがほしいとみんなも言っている」などと言っていたが、アベノミクスのキモであるトリクルダウンの効果が出ていない状況に対し、今年の初めになってテレビで、「滴り落ちてくるなんてない、あり得ない」と平然と言い放った。安倍政権のブレーンが、これまで国民を騙し続けてきたことを認めてしまったわけで、こんな男が小泉政権、安倍政権の背後で糸を引き、国民を欺くにしてもほどがあるというものだ。いずれにしてもこの男には近々天誅が加えられるに違いない。
a0280432_22554796.jpgトリクルダウンが成立するためには、絶対的に必要な条件が一つある。それは「富裕層なり大企業で増加した所得が、国内に再投資されること」だ。しかし現実に再投資されることはなく、大企業は内部留保を積み上げたり、法人税減税を画策したりする。それは大企業の多くで外資が株式比率の多くを占めており、日本国内で法人税逃れをしては収益を本国の投資家に配当したり、タックスヘイブンにプールしたり証券投資をするためだ。
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ちなみに、中外製薬77.10%、すかいらーく75.70%、日産自動車72.50%、ラオックス60.80%、そしてソニーですら55.80%と、外資が50%を超えている。
企業においてコストの多くを占める人件費、外資はそこを削るために経団連を通して政治に圧力をかける。その結果、改悪派遣法は15年9月に成立、ホワイトカラーエグゼンプション(残業代ゼロ)は16年4月に施行開始。企業は何年でも派遣を受け入れ続けることができ、永続的に安い労働力を使い続けることが可能に。派遣労働者はずっと派遣のまま、正社員になることが絶望的となってしまった。
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組織票と政治献金に対する見返りとして、武器の製造・輸出解禁だけでなく、人件費が抑えられたり法人税の減税が行われ、その一方で消費増税が行われる。下のグラフを見ると政府が何をしてきたのか一目瞭然、1%の負担を軽減し99%から搾り取っているのだ。
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経団連は2020年にかけて消費税を毎年1%ずつ引き上げて、最終的に19%まで増税するよう提案している。しかしこの度の消費税増税の延期でスケジュールに齟齬を来したことは確かだ。当初、社会保障と税の一体改革と称して、消費増税で社会保障をまかなうと謳われてきたが、実際は社会保障を消費税収の範囲に押さえ込もうとするだけでなく、一体改革とは平たく言えば社会保障の切り捨てに他ならないことがはっきりしてきた。a0280432_23231851.jpg
政府の改革案は、貧困と格差を拡大させた小泉・竹中構造改革路線への国民の批判を意識し、高額療養費制度の拡充、低所得者の年金への加算や国保料・介護保険料の軽減を提起し、低所得者対策を強調していた。ところが改善策と給付削減が抱き合わせで示されており、これは国費投入を増やさずに同じ財源の範囲内で財源を付け替える財政手法であり、そのため生活保護費の切り下げや医療扶助に自己負担を導入することとなってしまった。実際には、2013年度から食費などにあてる「生活扶助」の基準額が引き下げられ、物価下落などが理由で13〜15年度に3段階で計6.5%という大幅な減額が行われてしまった。
a0280432_23243317.jpg母子家庭や老後破綻、奨学金貧乏と就活の失敗による若者の貧窮など、世代を超えて貧困が深刻さを増している。またそれだけでなく、4月に国連児童基金(ユニセフ)が公表した報告書によると、経済協力開発機構(OECD)や欧州連合(EU)に加盟する41カ国で、0〜17歳の子どものいる世帯について分析したところ、日本は所得が下から10%の最貧困層の所得が中央値(標準的な層)の39.8%にとどまり、41カ国の中で8番目に格差が大きく、学習到達度における同様の比較でも、OECD加盟37カ国中で下から11番目という結果になっている。所得が中央値の半分に満たない割合を示す「相対的貧困率」でも、日本の子どもは6人に1人が貧困層にあたり、先進国の中でも最低のグループにいる。
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また先月に公表された、ミレニアルと呼ばれる20歳から30台前半くらいまでの世代の若者へのマンパワーの調査によると、日本では引退する日は来ない、死ぬまで働き続けると考えている若者は37%もいた。世界平均は12%、中国で18%、米国と英国で12%、一方スペインではわずか3%。調査は世界の25カ国で、職に就いているミレニアル1万9000人を対象に実施している。
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このようなデータの一方で、安倍政権の方針に基づきGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は14年秋以降、運用資産のうち株式に投資する比率の目安を50%に倍増させたが、積極的な株式投資が裏目に出て、15年度に約5.1兆円の損失を出す見通しとなったことが専門家の試算で明らかになった。しかし実際にはこの程度の損失では収まらず、今後ますます膨らむ可能性がある。しかも首相は2月に運用損拡大について「想定の利益が出ないなら当然支払いに影響する。給付に耐える状況にない場合は、給付で調整するしかない」と述べ、運用状況次第で将来的に年金支給額の減額もあり得るとの認識を明らかにした。運用実績を14年度は7月10日に開示していたが、今年は参院選の投開票日に当たるため、損失を隠すよう29日にずらして発表する方針を示している。損益の振れ幅の大きい株式への比率を拙速に高め、将来世代の絶望感に拍車をかけるような無責任な経済政策を推進していることは言語道断である。
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同様に、現役世代における格差の拡大と国民の窮乏には目もくれず、安倍晋三は外遊するたびに国民から集めた税金を湯水のようにバラまく。貧しい国を援助するという美名のもと、税金をODA(政府開発援助)を通して海外経由で大企業に莫大に横流しする、安倍首相が嬉々として海外へ出掛けてバラまくのはa0280432_2352162.jpg横流しだけではない。戦後各国への賠償に絡んで多額のキックバックの存在がしきりと囁かれたのを思い出す。安倍晋三が行っているのは正にそれ、莫大な金額の税金を懐に入れているのだ。
いずれにしても、安倍政権は1%のために奉仕し自分は際限なく肥え太り、99%は切り捨てられて限りなく不利益を被る。このような政権は一刻も早く退陣してもらわなければならない。そのためには特に若者の覚醒を望みたい。
 
 
2016年問題、世界と日本──④へ(準備中)
 
 
 
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# by z-project-inc | 2016-06-11 23:59

2016年問題、世界と日本━━③

世界が金融危機や大恐慌に陥れば、各国の国民の不満や民族間の緊張が高まり、戦争への道を突き進んでいく。それは第一次と第二次の世界大戦の間に起きた世界大恐慌後の例に見られる。大恐慌が起きると、米国では公共事業を行って失業者を減らすニューディール政策を打ち出すなどして、政府が経済活動に介入。英国やフランスは自国と植民地や自治領だけで貿易を行うブロック経済政策を実施。ドイツやイタリアなどは植民地を持たないためファシズムへと傾斜。日本は折柄の不況と英・仏のブロック経済下でものが売れず苦境に陥り、植民地の確保のために満州事変を起こし、そのまま軍国主義にのめり込んでいった。
恐慌による経済的不満を外敵をつくることで和らげ、領土や資源の収奪によって経済の立て直しを図ろうと侵略戦争を開始し、大恐慌からわずか6年で第二次世界大戦へと突入していった。しかし、収奪や掠奪による富の偏在は、戦争に限らず目に見えないやり方で日常的に行われており、その結果は以下のような数式となって現れている。
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◆格差と貧困──その①
いま現在、世界における貧富の差は急速に深刻化している。その結果、国連世界食糧計画(WFP)によると、約8億人もの人々が満足に食べることができず、貧困に苦しむ世界に置かれ、裕福な人々はさらに富を蓄積している。a0280432_92739.jpg
非営利組織であるオックスファムは、世界90ヵ国以上で貧困を克服しようとする人々を支援し、貧困を生み出す状況を変えるために活動する国際協力団体である。そのオックスファムの2014年初頭の報告では、2016年に「世界の1%の人々が残りの99%の人々より多くの富を所有するだろう」と発表したが今年の初めに、それは2015年に実現してしまったと発表した。
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日米英の中央銀行による量的緩和で、市場に溢れたマネーが不動産や株式に流れ込み、世界中で資産バブルを起こしたことが背景の一つにあり、持てる者の資産評価が拡大したことによる。その上、超富裕層の富の一部は政策決定に対するロビー活動に投じられ、歪められた政策がさらに格差を広げるという弊害を助長している。これは正に、1%が99%から富を収奪していることに他ならない。2016年の報告書を詳しく見てみると、
●世界で最も裕福な62人が保有する資産は、世界の貧しい半分(36億人)が所有する総資産に匹敵する。この数字が、わずか5年前の2010年には388人だったことが事態の深刻さを示している。
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●一方で、2015年には、世界人口の貧しい半分の総資産額は、2010年と比較して1兆ドル、41%減少。同時期に世界人口は4億人増加した。
●世界の資産保有額上位62人の資産は、2010年以降の5年間で44%増加し、1.76兆ドルに達した。
●男女の格差も顕著で、世界で最も裕福な62人のうち男性は53人、女性は9人に過ぎない。
各国首脳および国際機関が、格差問題への取り組みの必要性について訴えており、昨年9月に採択された国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の一環としても、格差問題に取り組むことに世界は合意した。
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しかし、この12ヶ月間で格差は縮まるどころか広がり、2015年のダボス会議に先駆けて指摘された「世界の1%が残り99%より多くの富を所有する」という状況は、オックスファムの予想よりも1年早まってしまった。
極度の格差は、貧困を克服するためのここ25年の取り組みを無駄にしてしまう可能性がある。貧困の克服に取り組んできたオックスファムは、深刻化するこの格差の課題に国際社会が真剣に取り組む必要があると考える。最優先事項として、裕福な個人や大企業が租税回避のために活用するタックスヘイブンの問題に対処しなければならない。
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タックスヘイブンの活用による租税回避によって、なされるべき社会への還元がなされていない。各国政府は、税収入の減少により、貧困と格差の問題に対処するための重要な財源を失っている。
オックスファムは、拡大する格差への対処として三本の柱を提唱している。その一つ目がタックスヘイブンに代表される租税回避の問題への取り組みである。そして二つ目に、本来確保されるべき税収入を、最も貧しい人々の生活に大きな違いをもたらし得る保健や教育などの必須社会サービスへの投資に向けること。そして三つ目、各国政府はしかるべき賃金が最も裕福な人々に対してだけでなく、最も貧しい人々に対してもしっかりと支払われるようにしなければならない。最低賃金を生活資金の水準に引き上げ、男女間の賃金格差にも取り組まなければならない。と発表している。
a0280432_8321434.jpg日本においても激しい収奪・掠奪が行われており、貧富の差は急速に広がっている。1980年代以降に欧米で登場した新自由主義(ネオリベラリズム)は、国家による福祉、公共サービスを縮小させ、大幅な規制緩和、市場原理主義を重視し、福祉国家を敵視さえするものであり、日本においては90年代以降、小泉・竹中構造改革に代表される新自由主義的政策が極度に推進された。企業の国際競争力強化のためとして市場原理万能の規制緩和を次々と行い、弱肉強食の結果を招来し、弱者を切り捨てる政策が断行されてきた。a0280432_836563.jpg
この新自由主義改革に基づく政策は、構造改革、規制緩和と称して行われ、あたかも国民・消費者の利益となり、国民生活を向上させるかのように思わされたが、実際はまったくそうではなく、格差と貧困を生み出す根源となってしまった。
改革の柱は金融の自由化と労働力の流動化で、米国の要求に応じて国際会計基準が導入され、金融機関は自己資本比率を維持する責務を負わされたために、貸し出しの圧縮へと動かざるを得ず、そのため企業に対する貸し渋りをもたらし、日本経済を長期的な低迷に陥れてしまった。
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労働市場の流動化政策は、派遣労働の範囲の拡大などを通じて雇用情勢を一気に流動化させてしまった。その結果生まれたのは非正規雇用のすさまじい拡大と、ワーキングプアと呼ばれる貧困層の登場と格差の拡大だった。このように、小泉・竹中構造改革路線は、米国によるグローバリゼーションの要求に盲目的に追随したために、日本経済を大きく毀損してしまった。a0280432_8435579.jpg
そして長期にわたって低迷した日本経済を回復させるとして、安倍・竹中ラインがアベノミクスを提唱。「 財政出動」「金融緩和」「成長戦略」という「3本の矢」で、長期のデフレから脱却し、名目経済成長率3%を目指した。アベノミクスを導入して2年近く後の2014年11月に、安倍首相はアベノミクスの成果を強調して、①雇用が100万人以上増えた。②平均2%以上給与がアップし、ここ15年間で最高を記録した。③有効求人倍率が22年ぶりの高水準となった。④企業の倒産件数は24年ぶりの低水準となった、と発表した。ところがこれらを検証してみると、まったくの欺瞞でしかない。a0280432_94514.jpg雇用増については、12年末と14年末を比較してみると100万人近く増加し、15年末には140万人ほど増えている。しかしその内訳を見ると正規雇用は減り、非正規雇用ばかりが増えている。正規と非正規では給与・年収がまるで違う。非正規雇用は正規雇用の半分にも満たない。
正規雇用ばかりの増加時より総賃金としては大幅に減っていることになる。平均2%の給料アップなどもとんでもない話で、13年初頭から実質賃金は下がり続け、15年では6%近くも目減りしている上、実質消費支出は13年度から急落している。
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有効求人倍率は08年から急落し、09年央に底を打ち、民主党政権で急上昇に転じた。それ以降は一直線に上り詰めており、非正規雇用を増やせば有効求人倍率を上げることはいとも簡単なこと。何もアベノミクスの効果などではないことが解る。企業の倒産件数は09年以降下がり続けているが、有効求人倍率の伸びにほぼ連動しており、同様にアベノミクスの効果とは言えない。a0280432_92443.jpg
そして今日ではアベノミクスは大失敗だったと言われるまでになってしまった。しかしと言うかやはりというか、安倍・竹中によるアベノミクスは出発からして国民生活の向上や豊かさの追求などではなく、国全体の富を大企業に集約することが目的なのであるから、目下の経済情勢は当然の帰結なのだ。


●2016年問題=格差と貧困──その②へ
http://zproject.exblog.jp/22897035/
 
 
 
 
 
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# by z-project-inc | 2016-06-04 09:37

2016年問題、世界と日本 ━━ ②

世界の金融危機が目前に迫り、世界大恐慌が再来するのではないかとの恐れが高まっているが、これなども国内ではまだ多くの国民の知るところとはなっていない。また2016年問題には金融恐慌・世界大恐慌に勝るとも劣らない危機的な問題が横たわっているのが見えてくる。
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◆第三次世界大戦
第三次世界大戦がもしも全面的に起これば、それは核戦争であり、全人類的な危機に直面してしまう。その危機が迫っていることも確かなのだ。というのも、大きな戦争や世界大戦も最初は地域的な小競り合いが元となって起こることが多い。世界中で今よりも紛争が頻発するのは避けられそうになく、今後一層激しさを増すと予想される。シリアやイラクにおける戦争を始め、パレスチナ、イエメン、リビア、サウジアラビヤ、イラン、パキスタン、アフガニスタン、チェチェンなどでの紛争。中国の新疆ウイグル自治区やチベット、さらにはトルコにおけるクルドの独立闘争、エチオピアとエリトリアの国境紛争などが続いている。
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またウクライナやアフガニスタンなど、過去に大規模な紛争があって現在は小康を保っているような地域でも燻り続けている処は多く、いつまた再燃するか知れない。紛争といっても旧来の国と国との争いだけでなく分離独立の戦い、さらには民族紛争まで多様である。
それらに加えて21世紀に入ると未曾有のテロ事件が起きた。a0280432_2231030.jpg2001年9月11日に米国ユーヨークの世界貿易センタービルや国防総省が入るペンタゴンへの飛行機の突入という、同時多発テロ(自作自演)が起きたのをきっかけに、米国はテロ組織の撲滅という旗を掲げて対テロ戦争へと踏み出した。イラクが大量破壊兵器を保有しており、しかもテロの拠点にもなっているという理由でイラクを攻撃し、フセイン政権は打倒され大勢のイラク国民が犠牲になった。しかし攻撃理由は建前であり真の理由は、フセインが「イラク原油の決済通貨をドルからユーロにかえる!」と宣言したために、「ペトロダラーシステム=原油はドルでしか売らない」しくみが崩壊しそうになったために、それを阻止するとともにイラクの石油資源と富を収奪することだった。
米国の本質は軍事と金融とはよく言われる。米国は建国以来240年、そのうちの223年間、戦争に介入してきた。93%の年月を戦争に費やし、平和だったのはわずか21年でしかない。
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なぜこれほどまで戦争に関わってきたのか。建国後から先住民族(ネイティブ・アメリカン)の土地収奪のための虐殺戦争をほんのわずかな中断を含めて100年以上も続けている。19世紀後半からは中南米に対して、米国の裏庭の意識で傀儡政権を樹立したり内政干渉を繰り返し、抑圧と搾取の限りを尽くしてきた。
第二次世界大戦以降は、冷戦構造の中で軍拡競争が激化し、それとともに軍需産業が飛躍的に拡大してきた。だが、武器や兵器、弾薬、食料品など、軍需品を製造するだけでは在庫がすぐに積み上がってしまう。消費しなければ成り立たないのは明らかであり、そのため米国は、米国の言うことを聞かない国に対して「ならず者国家」のレッテルを貼って常に戦争や紛争を仕掛けてきた。
a0280432_2235678.jpgもう一方の金融は、銀行業としての融資業務だけでなく、ヘッジファンドなどの金融攻撃部隊が空売りや売り浴びせを行ったりして、相手国の経済を破綻に追い込み、徹底して弱体化、通貨下落をさせた後に国際金融資本が乗り込んでいき、その国の債権や大手企業の株を買い占め乗っ取る。アジア通貨危機の際はアジアの国々、中でもタイやインドネシア、韓国などは、経済に大打撃を受けた。そのため韓国の大手企業の大半が外資の手に落ちたことは記憶に新しい。
そんな米国を支配する勢力とは、「軍産複合体」「国際金融資本」「ネオコン」「キリスト教右派」「イスラエルロビー」だと言われている。国際金融資本はロスチャイルドやロックフェラーなどのユダヤ系が君臨しており、ネオコンやイスラエルロビーももちろんユダヤ系である。軍産複合体の運営方針にはユダヤ金融資本は大きな役割を果たしている。いずれにしても、米国におけるユダヤ系市民は、総人口3億人のうち600万人にも満たないが、超富裕層の割合がとても多く、米国政治に対し圧倒的な影響力を有している。a0280432_027542.jpg政界にユダヤ系を押し込むだけでなく、反ユダヤ系の候補の落選運動を行ったり、ロービー活動においても潤沢な資金で他を圧倒している。
しかし、中国やロシアが擡頭し、今では中国がサウジアラビヤからの石油の輸入量を米国以上に増やしたことや、米国の中東政策の失敗などからドル基軸体制が揺らいでいる。米国がこのまま衰退と崩壊に身を委ねるとは思えない。戦争は金儲けと収奪のためにやる、それがこれまでの米国の戦争だ。軍産複合体と国際金融資本の利益相反がこの先も起こらないとは限らない。中東の次は極東での偽旗テロを経て、本格的な第三次世界大戦が勃発する可能性は高い。
大戦への不安定要素は何と言っても多発するテロだろう。対テロ戦争には新たなテロで臨むという憎しみの連鎖が各地で始まっている。シリア・イラクのIS(ISIS=イスラム国)はISへの空爆に参加したり、反ISに支援を行う国に対して各地でテロを頻発させている。フランスのパリ、トルコのイスタンブール、インドネシアのジャカルタ、米国のカリフォルニア、レバノンのベイルート、ソマリアのモガディシオ…など、数え上げればきりがないほどであり今後ますます増えることが予想される。a0280432_23595560.jpgこのISであるが、イスラム過激派を装いながら残虐性を発揮したりイスラムの貴重な遺跡を破壊したりと、イスラムを貶めアラブ人の撲滅を、そしてシリアの石油の収奪を企図している。このISはイスラエルとイスラエルに使嗾された米国による偽旗共同作戦だとの見方が常識となってきた。
そのシリアのISや反政府勢力への空爆に踏み切ったロシアの戦闘機や爆撃機、ミサイルの所属は航空宇宙軍。これまでの軍隊の分類では、陸軍、海軍、空軍というのが常識だったが、宇宙軍まで登場してきている。それだけでなく、第五の戦場としてサイバー空間がクローズアップしてきており、コンピュータの進化とともに熾烈さを増している。核弾頭を搭載したミサイルの大半は戦略防衛システムに接続され、最高司令官の指示で発射される。オバマだろうがプーチンだろうが、最高司令官が司令部を離れる際はどこへでも、核攻撃の許可が出せる「核のフットボール」を軍事顧問が常に携行し随伴している。
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ところが発射を指示したとしても、その前にシステムがダウンしていれば弾道ミサイルは飛ぶことはない。熱戦が始まる前にこの戦略防衛システムを破壊する、それがサイバー戦争であり開戦以前に死命を制するとまで言われている。かってのキューバ危機の際など、アナログ通信であったために先制攻撃に反撃することができず、そこで米国がとったのは核爆弾を搭載した戦略爆撃機を24時間、空中空輸で飛行させるという方法であり、爆撃機が飛行しているニュース映像を今でも思い出せる。
核とか思い出せるといえば、これもやや旧聞に属することだが、中国人民解放軍の将軍(当時少将)が国防大学で行った講話が興味深い。「中国が台湾に軍事攻撃をかけ、米国が介入してくれば米本土の数百の都市に核ミサイルを撃ち込む」「大きな戦争を鼓吹するのは、国家民族の生存発展に有利だから。だから核大戦争を準備しなけれならない」「爆発する人口問題を解決するには核が最も有効にして手っ取り早い方法だ」a0280432_043374.jpg「最も憎らしい日米への核攻撃を考えているが、その前に最も敵対する国はインドと日本である」。この将軍は現在では退役したものの、国防大学で教鞭を執っているとのことで、思想は受け継がれていっているに違いない。
核戦争の結果、絶滅に近く人口が減少したと仮定すると、中国人以外での生き残りはほとんどいなくなり、戦後は明らかに漢民族の支配する世界になるとの思惑なのだろう。
漢民族の地は宇宙の中心であり文化・思想は神聖なものであるとする自民族中心主義の中華思想を数千年の間培ってきており、一方ユダヤ教徒の選民思想も異教徒に対してとてつもなく差別的である。異教徒はゴイム(家畜=豚)であり、したがってユダヤ教徒が非ユダヤ教徒に対して与えるすべての暴虐は正当化されるとの意識を有している。近隣との緊張が高まるにつれ、どの民族も多少なりともそれに近いものが発揚されることは確かだが、それにしても極端すぎやしないだろうか。
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ところで、第三次世界大戦はどうしても避けられないものなのか、以下のことを知ると半信半疑ながらも暗澹とせざるを得ない。
隠れユダヤに乗っ取られたとの噂の高いバチカンであるが、世界12億人のカトリック信者の精神的な拠であるローマ教皇フランシスコの発言が注目を集めている。昨年11月のパリ同時多発テロの発生後に「ついに第三次世界大戦が勃発した」と世界大戦の前哨戦が始まったと発言。クリスマス直前になって「今年は人類にとって最後のクリスマスになりそうだ」と口にした。「現在の人類はもはや末期的状況にあり、このままでは来年(2016年)は見るも無惨な有様となるでしょう」「各地で戦争が続いています。世界は飢え、焼け焦げ、混沌へと向かっているのです。もはやクリスマスのお祝いなど、今年で最後になりそうです」。
a0280432_013818.jpg昨年末の教皇の発言は、12億のカトリック信者のみならず、全人類に対する警告として受け止める必要がありそうだ。ちなみに、12世紀に著された聖マラキの予言書(※1)によると、予言書が書かれて後の112番目の教皇(現教皇フランシスコ)に関して、「ローマ聖教会が最後の大迫害を受ける時、ローマ人ペテロ(※2)が教皇に就くだろう。様々な苦難の中で彼は羊たちを指導するだろう。やがて七つの丘の町は崩壊し、恐るべき審判が人類に下るだろう」と記されているという。歴代の「ローマ教皇の名を特定する簡単な情報」を伝えており、12世紀から現在に至るまで、驚くことに112人すべてを当てている驚異的な予言となっているという。もし的中すれば教皇フランシスコが最後の教皇になるらしい。
また、BBCのスタッフが年次クリスマスメッセージを、三百人委員会の現会長である英国のエリザベス女王二世に取材をしていたところ、教皇と同様に「あなたの最後のクリスマスをお楽しみください」と発言したという。
2015年が最後のクリスマスだとすると、2016年にとてつもないことが起きることを示唆している。a0280432_012438.jpg第三次世界大戦だとすれば全人類的な危機に直面することは避けられない。そうならないように願うばかりでなく、せめて日本が戦争に荷担しないように、いやそれ以上に積極的に世界平和を推進する政府の樹立のための活動に、個人個人が積極的に参加していくべきだろう。歴史は予定調和ではなく、たった一人の行動でさえバタフライ効果を発揮する。


※1. 12世紀に北アイルランドの大司教マラキによって著されたローマ教皇に関する予言であるが、1590年に作成された偽書との説もある。
※2. 教皇フランシスコはローマ人ペテロの身代わりとの説がある。


2016年問題、世界と日本 ━━ ③へ
http://zproject.exblog.jp/22873558/
 
 
 
 
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# by z-project-inc | 2016-02-24 00:32

2016年問題、世界と日本 ━━ ①

日本のマスコミは政治権力によって弱みを握られ、権力の嫌がる情報を報じないだけでなくスピン報道を行い、ほんの一部を除いて御用報道機関と化してしまった。ゆえに以下に述べる国内外における2016年問題についてネット上にはあっても、マスメディアで報じられることはほとんどない。そのため一般の国民の多くが与り知らない。
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◆世界の金融危機
世界中で株式市場の急落、原油・天然ガスの暴落等が進行中である。先進国だけでなく中東の産油国や新興国にも影響が及んでおり、世界同時破綻の様相を見せ始めている。そのような中、英国ロイヤルバンク・オブ・スコットランド(RBS)やJPモルガン・チェースが世界市場の衝撃的な崩壊を予告している。「2016年は大激変の年になる」と主要メディアを使ってカタストロフィーを警告している。
ドイツや中国を見ると輸出の減少が起きているが、両国ともむしろ輸入の減少の方が大きく、貿易黒字は拡大している。輸出の減少よりも輸入の減少の方が問題である。輸出減は世界的な景気後退を暗示しているが、輸入減はその国の景気後退を示しているからだ。中国の場合をよく見ると、第3四半期のGDP成長率は前年同期比6.9%、6年ぶりに7%を割り込んだ。a0280432_16563951.jpgだが、それまでは7%以上を長らく保ってきたというが、鉄道貨物輸送量は2012年の後半からリセッションに入っており、成長率の粉飾の裏で中国経済は明らかに失速している。通貨人民元も急落し、中国株式市場は導入したサーキットブレーカー制度により、取引停止が続いた末、制度そのものを停止。世界の株式市場でもボラティリティ(価格変動の度合い)が高まっている。
中国だけでなく貿易の減少は世界的な傾向で、世界経済の実態がわかる的確な指標としてバルチック海運指数がある。鉄鉱石・石炭・穀物といったドライカーゴの移動を数値化したもので、意図的に操作できる先物とは違う「現実」を反映した数値である。1985年1月4日を1,000として算定しており、リーマンショック前の11,793が最高値で、リーマンショック時には663まで暴落。現在325でまだ下落すると見られており、世界貿易は急激に縮小していることを表している。実際問題、欧州北米間で輸送中の貨物船は激減したと伝え聞く。
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海運だけでなく米国の場合など、全米に出荷されている原材料の鉄道輸送が劇的に減少していることが報告されており、トラック陸送は前年比ベースで11週連続して5%以上落ち込んでいると、バンク・オブ・アメリカの報告書にあり、ここでも経済の爆縮が見てとれる。
米国の原油は1月12日に1バレル30ドルを切って29.93ドルまで下落。原油が2003年12月以来、1バレル30ドル以下で取引されたのは初めてである。多少反騰はあるものの原油価格が下げ止まる兆候は今のところなく、さらに価格は崩れ、1バレル10ドル台の可能性もあると見る市場関係者もいる。それを裏付ける要素のひとつとして、対イラン制裁の解除を受けた同国の増産により供給過多が一段と進むとの懸念から、北海ブレント先物が1バレル28ドルを割り込み、2003年以来の安値を更新している。

a0280432_1635575.jpg原油安の元々のきっかけは、コスト高の米国のシェール石油を潰す目的で、サウジアラビヤが仕掛けたとの観測があったがそうではなく、原油価格の安値誘導を図ったのは米国とサウジが結託し、ロシアを追い落とすためなのだと見方が強まってきた。
しかしブーメランのように両国を窮地に追い込む結果になっているうえ、サウジだけでなく同調した産油国の多くで財政が逼迫し、世界中から株式を売却して資金を引き揚げるという現象が起きた。
そのため原油価格の暴落だけでなく、世界中で株価が下落している。時折反騰する場面はあるものの、本当の大暴落はこれから来ると見たほうが良さそうだ。すると世界中でいっせいに金融市場が崩壊し、多くの企業が倒産するような状況になり、リストラの嵐が吹き荒れるだろう。
RBSは「極めて深刻な事態、投資家は全てを売るべきだ」と言い、金融のメルトダウンを予告。この動きにいち早く気づいた企業は広げた戦線を一気に縮小する動きに入っており、店舗の閉鎖、人員の削減、不稼働資産の売却を実行し、赤字部門を閉じ、現金の流出を抑えにかかっているようだ。
金融機関も保有する有価証券を減らし、現金化率を高め、暴落が襲ってきても対応できる体制の構築を急いでいる。今や我先にと株券、国債、社債を売却している金融機関は多いという。
リーマンショックからほどなく、世界的な金融緩和で膨大な信用拡大、株の暴騰、不動産の高騰、商品市況の急騰が起こったが、それが今や金融の爆縮という正反対のことが起こり始めているのである。いち早く起こったのが商品市況の暴落で、金やプラチナの暴落に始まり、現在は原油価格が暴落しており、a0280432_16591358.jpg株式が続き、最後に不動産が大暴落するようだ。一転、金は暴騰気配に。
イタリアの銀行では取り付け騒ぎが起きており、米国その他に飛び火するのではないかとの観測もある。いよいよ金融大崩壊の始まりか!?


2016年問題、世界と日本 ━━ ②へ
http://zproject.exblog.jp/22517661/

 
 
 
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# by z-project-inc | 2016-01-29 16:15

あけまして おめでとう ございます

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# by z-project-inc | 2016-01-04 08:20

メディアは権力に弱みを握られ、国民の多くは真実を見ようとしない。

主要都市への人口集中や国内外の企業の拡大・進出などで、ベトナムにおける環境問題は深刻な状況にある。ベトナムTVでは環境意識に対する啓蒙として、風変わりな美術作品でもって、「あなたが見るふりをしているものを見よ」と主張し、見るべき事柄から目を逸らさずしっかりと見なさいと、人々の意識改革を迫っている。
a0280432_184449.jpg面白いことに、この2枚を相対するように置いてみると、日本におけるマスメディアと国民の関係のように見えてくる。マスメディアとしての男は国民のほうを向いてはいるが、真実を伝えようとして向いているのではなく、自らの顔を隠している。マスメディア自体の既得権益を、マスメディア自らが情報として知らしめることはない。ネット社会はマスメディア(マスコミ)以上に情報量的に拡大しているが、個人自らが問題意識を持って調べない限り、マスメディアの既得権益を知ることはできない。実は、そのマスメディアの既得権益の維持が、マスメディア自体のアキレス腱として、権力側に抑えられてしまっていることである。そのために、社会の矛盾に切り込んだり、時代の不条理に抗ったり、権力の横暴を告発するなどのジャーナリズム精神をまったく失ってしまった。そのアキレス腱とは何か、
①クロスオーナーシップ制度
新聞社が放送事業、とくにテレビ会社に資本参加するなど、特定資本が多数のメディアを傘下に収めて、社会に大きな影響力を及ぼすことをクロスオーナーシップ制度と言う。読売新聞が日本テレビ、朝日新聞がテレビ朝日、日経新聞がテレビ東京、産経新聞がフジテレビ、毎日新聞がTBSと、それぞれ新聞社はテレビ会社と組んでいる。この5新聞社とTV5局にNHKが加わって、世論に対する影響力、情報量、伝播力で突出している。また共同通信と時事通信の2社が地方紙の記事の大半をまかなっており、さらに地方紙で突出しているブロック紙として北海道新聞、中日新聞、西日本新聞の3社がある。a0280432_18453467.jpgこれら日本のメディア・グループを16社体制と言い、ほとんどの政治、経済、行政の情報がこの16社を通じて報じられており、以下の②、③、④とともに新規参入をほとんど不可能とし、独占的な繁栄を享受している。
②電波オークション
電波の利用を希望する民間企業に、電波の周波数帯を割り当てる際、放送や通信に利用できる電波の周波数帯域には限りがあるため、オークション(競争入札)によって事業者を決定する方式である。TV局全体の電波利用料負担は、総計で約36億円で、総収入3兆円にたいし電波の仕入れコストは0.1%で、携帯電話会社の10分の1と破格な設定が続いている。現在テレビが占拠している帯域も含めてすべてをオークションにかけたとすれば、30兆円近くの価値があるとのこと。その電波オークションを潰してトクをするのは総務省と天下り官僚とTV局ばかりだ。
③記者クラブ体制
16社は記者を、日本の全ての行政機関、主要な経済団体に常駐させ、行政機関から出てくる情報を逐一、自社や傘下の新聞社、通信社、TV局に配信している。問題は記者クラブ体制が排他的な組織であり、クラブ員以外の記者やフリーのジャーナリストは記者会見場には入れないことである。あるいは発表内容の写しをもらえないなど、談合的、馴れ合いになっていたり、当局の意向と異なる内容を記事にすると出入りを差し止められたりと、行政側と対等な状態での執筆ができなくなってしまっている。
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④再販価格制度
正式には再販売価格維持制度といい、独占禁止法上は原則として禁止されている再販売価格の指定を例外的に認める制度である。独占禁止法は自由な価格競争を促進する立場から、商品の製造業者(供給者)が販売店に対してその商品の小売価格を指定することを、不公正な取引方法として禁止しているが、書籍、雑誌、新聞及びレコード盤、音楽用テープ、音楽用CDの6品目については例外的に、言論の自由や文化の保護という見地から、再販売価格の指定が認められてきた。
⑤押し紙と軽減税率
新聞社が発行した新聞は、主に系列の新聞販売店に強制的に買い取らせ、新聞販売店がそれを各家庭に配達している。ところが、その新聞販売店は実際に配達する家庭の数よりもかなり多い部数の新聞を、新聞社から買い取らされているのが現実のようだ。かなりの割合の新聞が、実際には配達されずに新聞販売店から古紙業者に回収されていく。実売部数以外の残紙を「押し紙」と言い、実売部数の漸減に伴って増えていっている。新聞社は販売店を食い物にするだけでなく、部数を偽造することで、実態より高い広告収入を得ようと詐欺も働いている。すると必然的に消費税の増税分のしわ寄せまで販売店に行くのを抑えようと、消費税の軽減税率を政界へ強く働きかけている。a0280432_18464412.jpg
①クロスオーナーシップ制度、②電波オークション、③記者クラブ体制、④再販価格制度、⑤押し紙と軽減税率などが、マスメディアにとって強力な保護策となっており、競争原理がまったく働いていない。マスコミの不正や利権追求が権力の側に弱みとして握られてしまうとともに電波メディアは許認可権を振りかざされ、今日では、記者クラブにおいて与えられる官庁や業界団体が発する情報を一方的に垂れ流し、国民の目を欺く情報操作に荷担せざるを得なくなっている。マスコミ自ら調査して得られる情報ではなく、安易な情報収集に走るようになってしまった。官庁や業界団体の意図を反映した情報が氾濫することとなり、国民にとっては重要な情報が隠蔽されたり捏造されたりし、マスコミは世論誘導のための虚偽情報を流布するようになってしまった。
マスメディアが既得権益に安住している間に、権力に骨抜きにされ御用メディアに堕してしまった。これほど酷くなる前に、記者クラブの開放やクロスオーナーシップの禁止、電波オークションの実施等、マスメディア改革を主張し実行しようとしたのが小沢一郎衆議院議員である。政権交代とともに日本に真の民主主義を定着させるには、マスメディアの改革が欠かせないとの考えによっている。
小沢氏によるマスメディア改革のうち、特に官僚とマスメディアに嫌われたのが記者クラブの開放だろう。記者クラブが開放されるとクラブでの談合ができなくなる。官僚と記者クラブの癒着構造が崩壊すると官僚はマスメディアを通じて世論誘導ができなくなる。小沢政権が実現すると①〜⑤のうち多くの是正が行われるだろうとの恐れから、マスメディアによる小沢氏の追い落としは熾烈を極めた。
ゼネコン汚職や水谷建設からの収賄などまったくなく、さらには政治資金規正法の期ズレでもない、まったくの無実であった小沢氏の人格破壊と、検察や司法による冤罪の捏造にマスメディアは積極的に荷担した。無罪判決が出た後もマスメディアによる謝罪は一切ない。a0280432_18484918.jpg
我々が情報を得るには、近頃はインターネットから得ることが多くなってきているが、ネットの場合は玉石混交の情報の中から能動的に真実を選び取ってこなくてはならない。しかしマスメディアからの情報の多くは操作されており、しかも受動的に入ってくる。右側の女性が国民とすると、見ているようでいて真実は見えない。見ているようでいて目は覆われている。
ヘレン・ケラーは言う《盲目であることは、悲しいことです。けれど、目が見えるのに(真実を)見ようとしないのは、もっと悲しいことです。幸せとは、視野の広い深遠な知識をもつことです。その知識とは、嘘と真実、低俗なものと、高尚なものを見分ける力です。結局、真の知識を得ようと望むものは、誰でも艱難の山を一人で登らなければならず、頂上への王道がない以上、私は曲がりくねりながら、登らねばならないことに気づいたのです》。
 
 
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# by z-project-inc | 2015-07-30 19:04

アルカイック・スマイルとコンテンポラリー・スマイル

近頃、政治の動きが目まぐるしくてとても気になる。特定秘密保護法の施行を始め、安全保障法制の整備の骨格には、集団的自衛権の行使容認、多国籍軍への後方支援、自衛隊の任務拡大などが明記されていたり、日米防衛協力のための指針の改定により、自衛隊の海外派兵や米軍のための傭兵化・尖兵化が進行。戦争ができる国、戦争をする国へと変貌を遂げようとしている。それと軌を一にしてマスメディアは官製情報を垂れ流すだけで、変貌の意味や憲法の意義などには一切触れようとしない。
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そこで思い出すのは、昨年の秋に行った15日間の地中海・エーゲ海クルーズでのこと。11月1日に成田空港を飛び立って、スイスのチューリッヒ経由でスペインへ、そこからは船で南フランス、イタリア各地、エーゲ海のミコノス島、トルコ、ギリシャ、最終寄港地のヴェネチアからチューリッヒを経て成田へ。
夜になると船は出港し翌朝には次の港に入る。a0280432_9303613.jpgただしナポリからミコノス島、ピレウスからヴェネチアまでの2航海だけは中一日が終日航海だった。寄港地から専用車で目的地へ行き、教会やモスク、大聖堂、神殿、美術館、博物館、遺跡、バザール等を見学・観光しショッピングをする。船は大型客船で、乗客は約2000人を収容、乗員は約1000人。51ヵ国もの多国籍の乗客だが日本人は我々のグループのみだった。朝・夕食は船内で、昼食は午後早めの帰船の場合のみ船内で、終日観光の場合は観光途中の市内のレストランで摂った。a0280432_1133949.jpg船内にはビュッフェ・レストランを始め世界各国の料理が楽しめるよう数多くのレストランや、バーやアスレチックルーム、サウナ、プール、カジノ、図書室や麻雀ルームまでが揃っている。夕食を済ませると、大劇場で毎夜催される日替わりのショウを観たり、ライブハウスでのイベントを堪能したりとさまざま。
そして今になって印象深く蘇ってくるのがアテネでのこと。アクロポリスからアテネ市街を360度一望し、パルテノン神殿に圧倒された余韻を残したまま国立考古学博物館へ行ったときのことである。a0280432_18185364.jpg夥しい数の彫像やレリーフ、壺を始めとした什器、装身具、壁画等が展示されており、端整な顔立ちのギリシャ人女性ガイドによる流暢な日本語による解説が心地良い。展示室を数多く通り過ぎ、一段と広い部屋に出た。壁沿いには四角柱の大理石の展示台が並び、上には人物像の頭部やトルソが、部屋の中央よりには巨大な全身像が数体置かれている。頭部や全身像のほとんど全てが微笑をたたえており、ああ、これがアルカイック・スマイル(古代微笑)か、と心の内でつぶやいた。ガイドによるとこれらは、紀元前650年〜紀元前450年頃に盛んに創られ、生命感や幸福感を観る者に与えるとの解説があった。a0280432_18402324.jpgしかし生命感や幸福感と言うほど生き生きとした感じではなく、稚拙と言えるほどの作り笑いの仮面を被っているようだった。ガイドの説明だけでは承伏できないものを感じたので、説明が終わって質問を促したのに応えて訊いてみた。このような様式がなぜ、どのような時代背景のもとに出現してきたのか、そしてなぜ忽然と消えてしまったのかを問うた。するとガイドは大きく頷き目を輝かせて喋りだした。
古代ギリシャは、民主主義発祥の地として世界的に知られているが、それより以前は専制政治の時代があった。そしてアルカイック・スマイルを湛えた像が盛んに創られた時代は、専制君主による弾圧政治が行われた恐怖に満ちた時代だった。a0280432_9495899.jpgそのため統治される者を懐柔するために幸福感や生命感に満ちた像を創らせ、人々の目に触れる神殿や集会所、広場などに設置し、人々の不満や反抗心を紛らせた。専制政治が終わって民主的な政治体制になると急速に姿を消してしまった。これらの微笑の裏には恐怖が張り付いているが、アルカイック・スマイルの様式そのものはその後、洗練されて日本の弥勒菩薩やレオナルド・ダ・ヴィンチのリザ・デル・ジョコンド(モナ・リザ)などに、純粋に慈愛に満ちた微笑として受け継がれているとのことだった。
これを聞き、そして今になって、このアルカイック・スマイルを流布させた基本的な意図が、現在の日本において盛んに行われていると気がついた。いやアルカイック・スマイルよりも巧妙化して我々の眼前に存在する。a0280432_1822556.jpgTVの電源を入れるとどの局もお笑いやクイズ番組を放送し、視聴者から思考を奪う番組が花盛りであり、サッカーや野球・相撲などのスポーツ観戦や中継、性風俗産業やアダルトビデオ・DVDなどが隆盛していることを。これらはいわゆる3S(スクリーン〈TV、映画〉、スポーツ、セックス〈性産業〉)政策と言われるもので、大衆の欲望を刺激し、生活上の不安や政治への関心から目をそらせ、真実に目覚めさせないことによって大衆操作を可能とする愚民化政策だ。一説によるとGHQによる日本弱体化の一環として取り入れられ今日に至っているとのことだが、a0280432_18425242.jpg今でも日米合同委員会を始め米国追従の官僚や政治家によって常に促進されている。その3S政策の裏側では、TV各社に対しては偏向報道を止めて公平中立な報道をするようにとの建前による政府批判の圧殺、政府へ批判的な評論家やコメンテーターの追放、自民党が放送法を盾にTV局の幹部を呼び事情聴取、安倍晋三とマスコミ各社の幹部との頻繁な会食、記者クラブ制度による報道機関の御用機関化等のマスコミ操作や情報操作が行われている。
古代ギリシャにおいては専制政治の後に、後世の手本となるような民主的な政体が出現したと言われているが、それは交易で財をなした平民が増え政治への覚醒と発言力を増大させ、専制君主や一握りの貴族だけでなく多くの平民が政治に参加することで民主的になっていったと考えられている。そうであるなら、アルカイック・スマイルの現代版であるコンテンポラリー・スマイル(3S)の欺瞞に目覚め、愚民化政策の嘘を見破り政治に参加していくことが必要だ。a0280432_16134749.jpg幸運にも、若者の間で愚民化政策の中心である新聞やテレビ離れが進行するとともに、マスコミが政府・自民党の弾圧の対象となりやすいだけでなく、自らジャーナリズムを放擲したことや、広告のコストパフォーマンスの低さが認識されて広告費が減少するなど、マスコミの凋落が始まったことである。情報通信端末の圧倒的な普及も凋落を促していることは確かであり、携帯パソコンと言えるスマートフォンは2019年3月末の契約数は1億300万件に拡大すると予測されている。しかもネットにおけるブログやSNS、さらには動画や公式HP等の洪水はマスコミの情報を量の上でも完全に凌駕してしまった。今やマスコミによって押し付けられたものを受容して見るのではなく、自分が見たいものを自分で検索し「捜す」時代になった。玉石混交のネット情報空間で真の民主主義を標榜するサイトや本物のジャーナリズムを見出し、結集することで現代の専制政治を打破していくことができるのはないだろうか。

テレビが面白くなくなった理由/コンテンツの質と量について
http://rootport.hateblo.jp/entry/20140116/1389884410
主な情報通信機器の普及状況(世帯)
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h25/html/nc243110.html
ネットの成長が良くわかる経産省の広告費動向
http://www.garbagenews.net/archives/2031422.html
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# by z-project-inc | 2015-05-03 18:49

原因不明の体調不良で苦しんでいませんか—その②

携帯基地局の地権者で、しかも基地局の真下に住んでいるOさんは、常に0.3〜0.6μW/c㎡ほどの強度のマイクロ波を浴びており、Oさんの知り合いによれば頭が錯乱しているという。
4〜5年前から白血病を患っているKさんの自宅の二階にある寝室からは、基地局が直視できる。著者が訪ねて行って基地局からのマイクロ波が健康によくないことを伝えても、そんなに危険なものなら、国が許可を出すはずがないと、何度説明をしても納得してもらえなかった。この他にも携帯基地局(アンテナ)が発するマイクロ波によると見られる被害者を数多く取材している。
ちなみに、多くの国でまた都市によっては、マイクロ波の規制値を設けている。1800メガヘルツの基地局を対象に国際比較してみると、日本は1000μW/c㎡、ロシアが100μW/c㎡、EUが0.1μW/c㎡、オーストリアのザルツブルグ市の場合は0.0001μW/c㎡と、日本の規制値の緩いことに驚かされる。
a0280432_1104418.jpgまた、被害は人だけでなく植物にまで及んでいる。各地の携帯電話の基地局周辺では奇形植物が頻繁に出現している。紫色をした野球のグローブを連想させる奇形ナスビや、キュウリから別のキュウリが発芽していたり、帯化したズッキーニ、通常よりはるかに大きな葉を広げたクローバーの群生、巨大な大根、双首トマトなど、最初に眼にした人は除草剤の影響かも知れないと言っていたが、基地局が設置された後、集中して奇形植物が出現したことと、基地局を移転することに成功すると翌年から奇形植物は現れなくなったと報告されている。奇形植物が数多く出現するようになって気がつくと、雀の賑やかな気配がなくなり、ツバメが巣をかけに来なくなったという証言もある。
a0280432_1162610.jpg原因不明の体調不良が、携帯基地局のマイクロ波被曝によるものだとの認識が広がってきたのと、それによる基地新設の差し止めや撤去の運動が高まってきて、各地でトラブルが多発している。しかし、日本では電磁波(マイクロ波)の規制値が緩いことや、通信網整備の国策と相まって、国や地方自治体が携帯電話会社の活動を規制しない。また電話会社のほうでも人命や生活権よりも利益を優先する企業方針が露骨に現れている。
政府や関係官庁が電話会社の活動を規制しないだけでなく、関係者が電話会社と癒着している背景がある。携帯電話会社グループに元の郵政省や総務省の退職者が天下っていたり、携帯電話会社だけでなく携帯電話の端末メーカー、PCメーカー、さらには無線インフラを整備する企業などが、政界に多額の献金を行っている事実も特筆される。
また基地局問題が欧米並みに住民の関心を呼び起こさない原因として、マスコミの責任も無視できない。欧米のマスメディアは普通に電磁波問題を報じているが、我が国では住民運動が生み出す世論に押されるかたちで、地方紙(地方版)が取り上げる程度で、中央紙はほとんど取り上げない。電話会社からは多量の広告出稿がされているせいで、もし取り上げることがあっても企業名を隠して行われている。
a0280432_23221556.jpg健康被害にあった住民を無視して顧みないのは、政界、官界、携帯電話会社および関連企業、マスコミ、などに限らず司法もである。地裁で原告住民に敗訴を言い渡した裁判長が、住民訴訟を追いかけるように裁判所の異動を繰り返して、次々と原告敗訴の判決を下すなど、おかしなことがまかり通っている。裁判官の人事を一手に差配しているのは最高裁事務総局である。最高裁事務総局については、最近、その前近代的な体質を指摘する声が相次いでいる。
日頃、原因不明の体調不良に悩まされている方、明らかに具合が悪いにも拘わらず診察を受けても異常なしと診断される方、携帯基地局が稼働しだしてから健康が優れなくなったのではと感じている方などは、ぜひ、『ルポ 最後の公害、電磁波に苦しむ人々 』黒藪哲哉著(花伝社)を手にとってみることをお薦めしたい。

黒薮哲哉氏が主催するホームページは「MEDIA KOKUSHO」
http://www.kokusyo.jp
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# by z-project-inc | 2015-01-30 01:17

原因不明の体調不良で苦しんでいませんか—その①

以前は昼間の電車に乗ると、大半の人が俯いている異様さに驚いたが、近頃ではだいぶ慣れてきた。携帯電話は1990年代の初頭から普及が始まり、1993年の3.2%から、わずか10年後の2003年には94.4%へ、そして20年後の2013年には95%にも達している。それに伴い携帯電話で通話する際に欠かせない携帯電話基地局(アンテナ)も急増し、全国に網の目のように張り巡らされるようになってきた。
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市街地で立ち止まってあたりを見回すと、必ずといっていいほど携帯基地局が視界に入ってくる。しかし、こうした現象の裏側で、著しい人権侵害が進行していることはあまり知られていない。携帯基地局から放出されている電磁波(マイクロ波)による人体影響は、日本ではあまり報じられていないが、世界的な問題となっている。2011年の10月に、WHO(世界保健機関)の専門機関であるIARC(国際癌研究機関)が携帯電話の発する電磁波に発癌性があると認定。使いすぎると悪性の脳腫瘍になる可能性があると認めた。
受信側である携帯電話端末ですら癌を発生させる危険があるわけで、端末に向けて電波を発する携帯基地局は24時間365日絶え間なく700MHz~ 2.7GHzの高周波電磁波を放出しており、携帯基地局に近ければ近いほど健康被害が心配されている。
a0280432_102746.jpgそもそも電磁波とは、電気と磁気の両方の性質を持つ波のことである。電気の及ぶ範囲を電場といい、磁気の影響が及ぶ範囲を磁場という。この電場と磁場が影響し合って電磁波の波がつくられている。電磁波は一般に周波数で表すと、電気振動現象が単位時間あたりに生じる波の数で表される。電磁波は周波数の高いものから順に①電離放射線(ガンマ線、X線等)、②紫外線、③可視光線、④赤外線、⑤マイクロ波、⑥短・中波、⑦長波に分類できるが、一連のものである。
水分子を含むものに電磁波(マイクロ波)が照射されると、マイクロ波が水分子を方向変換させることで摩擦熱を発生させ、遺伝子や細胞の場合は損傷してしまう。それによりさまざまな身体疾患(遺伝子異常、細胞の変異・癌化、不整脈、頭痛、不眠症、めまい、飛蚊症、極度の視力低下、眼痛、鼻血、耳鳴り、嘔吐、強度の倦怠感、意識消失、関節痛、精神錯乱、顔面神経麻痺、メニエル病、甲状腺腫瘍、バセドウ病、橋本病、味覚障害、狭心症、前立腺肥大、腫瘍、イライラ感、ドライアイ、しびれ等)が起きていると考えられている。
『ルポ 最後の公害、電磁波に苦しむ人々 』黒藪哲哉著(花伝社)では、上記の考察を踏まえて、携帯基地局の現場に密着。被害のすさまじさや住民運動の実態を取材している。a0280432_10305972.jpg現場密着の例として、携帯基地局がある日突然に設置されたために健康を害してしまった一家を訪ね、家族一人一人の健康被害から、その被害が携帯基地局のせいだと知らないままでいた生活や、体調を悪くしていろいろな診療科を受診しても異常なしの診断をされる様子。また携帯基地局が発するマイクロ波に詳しい知人のアドバイスによる引っ越しをしたが、それにも拘わらず引っ越し先にも携帯電話会社による新たな携帯基地局を設置する計画が浮上するなどをルポルタージュしている。
それは携帯基地局から発せられる電磁波によって一家が健康を害した事実だけではなく、携帯電話の圏外を求めて流浪の旅を強いられたという意味でも、経済と利便性を優先する現代社会の風潮に翻弄された家族像である。
この一家だけでなく、隣接するマンションの屋上に基地局が設置されたものの、携帯基地局の危険性についてまったく知らずに、不眠症に始まってさまざまな疾患に悩まされることになったMさん。
玄関から基地局までの距離は7m。母屋と離れがあり、高齢のT夫妻は母屋に住み、両者とも心臓ペースメーカーを使っており、夫のほうは入院中。母屋から庭を隔てた離れには息子さん夫婦が住んでいたが、息子さんは二年前に肺がんでなくなり、息子さんの奥さんは現在、乳がんを患っているという。庭では常時、0.2〜0.4μW/c㎡ほどのマイクロ波が測定されている。

黒薮哲哉氏が主催するホームページは「MEDIA KOKUSHO」
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# by z-project-inc | 2015-01-28 10:34

あけましておめでとうございます

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# by z-project-inc | 2015-01-01 06:41

腰痛手術のその後ーその②

a0280432_1424016.jpg五十肩の治療中の7月始めに二度目の術後検診へ行くと、コルセットをはずす許可が下りた。暑い季節が始まりかけていたので外せるようになりホッとした。しかしコルセットをはずしてみると、何とも足腰がおぼつかない。腹筋や背筋が極端に弱ってしまったのだろう。その上、朝ベッドに起き上がると腰に違和感があり、寝たにも拘わらず疲労感もある。歩くと右の股関節に痛みを感じ、このまま直らないのではないか、痛みは取れないのではないかなどと、一時は気分の優れない日々が続いたものだった。
8月末に三度目の術後検診で、MRIとレントゲンの撮影を行った後に執刀医から言われたのは、もう問題ないと。それに付け足して自覚症状を聞かれたので違和感や疲労感、それに痛みがあると訴えてしまった。できるだけ歩くように、過激な腹筋運動は控えるようにと言われ、3ヶ月後にまた様子を見るということになった。
a0280432_1463917.jpg街中を歩いていても痛みは強くならないか、腰の違和感が増して痛みに変わるのではないかなど、腰や股関節廻りのことが気になって廻りの景色も眼に入らないほどだったが、ある日愕然としてしまった。歩いて5〜6分の最寄り駅への道を歩いていると、後ろから来る何人かに追い越されてしまったのである。腰が悪化する前は奥多摩や丹沢などにトレッキングに近いことを行っていただけに、街中で人に追い越されるなどショックは極めて大きかった。自分の歩きを注意してみると、摺り足に近くゆっくりゆっくり歩いているではないか、健康なときの歩きとまるで違うことに気がついた。とにかく摺り足は躓きやすく危険だ。そこで足腰を鍛えなくてはとつくづく思い知らされた。手始めに4階建ての駅前ビルの、幅が15メートルほどもある大階段を上ることから始めた。入院中は病院の階段を6階まで歩いていたのに退院したらすっかり忘れていた。しかし最初は1回でも登れば息切れがし、心臓が早鐘を打つ。何日かかけて回数を増やしていった。階段ばかりでもと思い、歩数計を購入しては遠出にも挑戦するようにした。一駅歩きを何度か行うと二駅に、二駅を制覇すると三駅に、そして四駅を往復するまでになり、1回の往復で1万歩を超えるようになった。
a0280432_13562963.jpgそうこうするうちに、1年前まで4年間ほど通っていたスポーツジムに10月からまた通うことにした。そういえば11月で5周年。1年前の9月まで通い、最後の1年は激しい運動を控えもっぱらストレッチを中心にやっていたものだ。それからちょうど丸1年ぶりに行ってみると、シューズロッカーや更衣ロッカーが倍増しており、トレーニングルームもマシンが増えるとともにストレッチ場も1ヵ所にまとまって広がったのには驚いてしまった。以前の4年間はまったく変わらなかったのに。オープンしてから1〜2年はストレッチを行ってからランニングマシンやマイマウンテン、チェストプレス、レグカールなどのマシンをこなしたものだった。しかしこれから当分の間はマイマウンテンだけをやることにした。電動のウオーキングマシンで三種類の山登りが体験できるが、筆者はそれとは別に自分独自の設定を選択。角度25%、時速2キロで登る。初日は24分間で202メートル、2日目は40分間で330m、3日目は45分間で430mと休まずに登る。回を重ねるごとに徐々に角度や速度を上げていく。しかし、この調子で記録を伸ばしていくとやり過ぎではないかとの思いが募りペースダウンし、4日目は23分、210m、5日目は34分、320m、6日目は35分、230m……。
a0280432_13594080.jpgこのマイマウンテンを10分もやると汗だくになる。登りはじめは息切れが激しい。それでも我慢しつつやっていると少しずつ慣れてくる。そして驚いたことに、10日もすると腰の違和感や股関節の痛みが嘘のように薄らいでいったではないか。そのうえやせ細っていた腿に筋肉が戻ってきたような気がする。驚いたことはそれだけではない。ジムには大浴場が併設してあり、その中のサウナ風呂が五十肩にてきめんの効果があったことだ。ジムに行くたびに必ず風呂とサウナにも寄る。サウナには10分余り入るのだが、5分もすると全身が温まり右腕を前から後ろ、後ろから前、右から左とそれぞれ30回ほども廻す。サウナに入ると必ず実行した。サウナならマイクロ波で肩廻りの筋肉が焼ける心配もない。術後のリハビリには歩行運動、五十肩にはサウナ風呂が最適だと、つくづくと思い知った次第である。
九段坂病院は都内の大病院だけでなく地方の著名病院からも紹介されて患者がやってきており、整形外科では日本で有数の病院なのだと入院して解った。そんな幸運に恵まれるとともに多少の自助努力の甲斐あってここまで回復した。痛みで外出もできずこのまま車椅子生活になるのではないかと、絶望的なまでの日々を過ごした頃が夢のようだ。11月末の4回目の術後検診が、執刀医と会う最後となるだろう。
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# by z-project-inc | 2014-10-25 14:08

腰痛手術のその後ーその①

a0280432_830459.jpg2月25日に腰痛手術のため九段坂病院に入院し3月25日に退院した。腰骨に穴を開けボルトを6本取り付けた。これほどの手術と長期の入院をしたのはこれまでの人生ではない。長くても1週間がせいぜいだった。
肉月に要と書いて腰。その腰骨の脊柱管には下半身へ行く神経のほぼ全てが通っているだけでなく、上半身の重みが腰を通して下半身へ伝わっている、体の中で重要な部位だ。執刀医からは検査や手術、リハビリを含めて1ヶ月の入院を要し、成功率は95%だと聞かされると多少怖じ気づいたのは確かだ。しかし九段坂病院を紹介してくれた血圧管理を委ねている医者に言わせると、5%は謙遜で100%大丈夫と言うことだと背中を押された。入院に至るまでの経緯から検査、手術、入院中の出来事までを記したものが以下のURLにあるので興味のある方はどうぞ。
http://zproject.exblog.jp/19613423/
退院してすぐに上記URLの「腰痛手術のために1ヶ月入院」と題するブログをアップしたところ、今日に至るまで記事ランキングのトップを走り続けている。筆者としてはこんな個人的なことではなく、政治的な主張や存在論に注目が集まることを願ってはいるのだが……。「腰痛手術」とgoogleで検索すると、フロント頁に「腰痛手術のために1ヵ月入院 : 右岸便り」とヒットする。健康は個人にとっては大問題であり、重症になればなるほど藁をも掴む思いで検索の限りを尽くす。それに身のまわりを見渡してさえ腰痛で悩んでいる人は多く、検索で辿り着く人が絶えないはずである。そこで、わずかでも参考になればとの思いから、入院、手術の顛末だけでなく、続編としての退院後のことを記してみたい。
a0280432_8433057.jpg先に記したように3月25日に退院したものの、手術後から4ヶ月間はコルセットをし続けなければならない。つまり7月上旬までである。シャワーを浴びるとき以外ははずすことができず、煩わしい日々が続くことになった。寝起きする際、ベッドに腰掛けそのまま上半身を倒して仰向いたり、起きる場合も同様に仰向きの体の上半身を起こすことを禁じられた。そのためつねに横向きになって寝起きをするハメに。病室でも自宅でもベッドに仰向けに寝ると左側が壁なので、体の右側を下にして右手でベッド柵を引き寄せたり、柵がない自宅では右手を支柱にして寝たり起きたりした。右腕ばかりを酷使することになり、そのせいで6月に入って間もなく右の肩から二の腕にかけて激痛が走るようになり、動かせる範囲がごく限られてしまった。
症状が出て数日後の術後検診で、執刀医に肩痛のことをなぜか言いそびれてしまい、けっきょく自宅近くの整形外科医院へ行くことにした。診断は五十肩。注射を毎週始めに打たれるのだが、肩関節の奥深く針を刺すせいかとても痛い。1日おきに通ってはマイクロ波の照射とマッサージを受けることになった。
整形外科医院は医師による診察の部屋だけでなくレントゲン室、手当室のほかにかなり広いリハビリテーションルームがある。そこには首や腰を伸ばす装置やマイクロ波照射装置、膝関節の痛みを緩和させる装置などがある。患者はとにかく年配者が多いのは、加齢とともに骨や関節や筋肉が劣化していくからとは、我が身に照らして否定のしようがない。
a0280432_856552.jpgマイクロ波の発生装置は、小型の冷蔵庫ほどの本体から照射ヘッドの付いたアームが延びており肩に翳す。マイクロ波とは極超短波のことで、電子レンジが発するものと同じで人体に有害との思いがある。とは言いつつも電子レンジよりはずっと抑えた出力ではあるのだろうが、照射ヘッドを肩に翳されると肩関節のあたりが熱を帯びてくる。金属類や湿布を体からはずすように言われ、腰にボルトが6本入っていると答えると、照射ヘッドの角度をほんの少し変えた。電子レンジと同じ原理で害があるのではないかと言っても、トレーナーは治療のために開発したマシンなのでそんなことはないと言って取り合わない。2ヶ月余り通ってもほとんど良くなっている感じがせず、8月に入って通院を止めてしまった。それからは自分で痛みに耐えながら腕をできるだけ大きく動かすことにつとめた。

腰痛手術のその後ーその②へ続く
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# by z-project-inc | 2014-10-24 08:59

季節は移りゆく

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# by z-project-inc | 2014-09-02 16:45

INSIDE THE MONSTER

人は海を恐れつつも魅せられる。
http://vimeo.com/72377770
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# by z-project-inc | 2014-08-06 17:05

doublefaced no. 11

前項の「女性表現の500年」では一人の女性が90もの顔を持っているように見えると記した。それに比べると本稿のsebastian bieniekによる肖像は、doublefaced(二つの顔を持つ)との表題で数は至って少ない。しかし、実際は三つの顔を持っており本当の顔は隠れている。人は往々にして本当の自分を隠したり、見失っていたりする。このダブルフェイスそれぞれの半分は自己の一部であるが、それ以外は虚構である。
http://www.designboom.com/art/portraits-of-the-double-faced-girl-by-sebastian-bieniek/
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# by z-project-inc | 2014-08-05 14:29

女性表現の500年

12世紀ロシアのイコンが1点含まれているものの、ほぼルネサンス期から始まって20世紀のピカソの絵画まで、90点の西洋絵画における女性像の変遷をたどっている。時代性や風土、画家の個性、表現の地平を広げる飽くなき探求など、さまざまな要素が見てとれる。ダニエル・キイスの「五番目のサリー」や「24人のビリー・ミリガン」などの場合は、解離性同一性障害(多重人格)を主題としており、一人の人物の中におけるそれぞれのキャラクターの関係は断絶しているが、以下の映像ではポートレートをただ並べただけでなく、ある女性が別の女性に連続変化していくことで、まるで一人の女性の多面性を見ているようでもある。
https://www.youtube.com/watch?v=nUDIoN-_Hxs
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# by z-project-inc | 2014-07-13 16:30

怒りの発芽するべし

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# by z-project-inc | 2014-06-28 23:30

一刻の猶予もならない福島原発事故の収束ー④

a0280432_44445.jpg国民の大いなる期待に応えて政権交代を果たした立役者の小沢一郎。政権交代の気運が高まった2009年の年頭に秘書が逮捕されたり、事情聴取を受けるなどの謀略捜査が始まり、小沢は民主党代表を辞任せざるを得なくなった。政権交代を果たして鳩山内閣が誕生するも8ヶ月余りで潰え、小沢も幹事長を辞任する。その後の代表選には菅直人と小沢一郎が出馬し争うが小沢は敗れてしまう。その間、最高裁判所が統括する検察審査会による二度の架空議決という冤罪を被ってしまい、強制起訴されて小沢冤罪裁判が開始する。
http://civilopinions.main.jp/2013/12/12278.html
始まると間もなく小沢は菅内閣の元で党員資格停止処分を受けてしまい、それから半月あまり後に東日本大震災と福島原発事故が発生したのだった。内閣の一員あるいは党の要職に就いているわけでもなく、党員資格を停止されたままでは表だった公の復興支援をすることは叶わなかった。そうこうしているうちに民主党政権は、a0280432_49160.jpg事態収集能力のない東京電力に復興を丸投げしたまま無為・無策・情報操作で時間を浪費する中、政権公約を次々と破棄していった。
初公判が始まって間もなく、小沢の秘書の捜査報告書が虚偽記載されていることが発覚。検察・司法の犯罪が白日の下に晒され始める。東京地裁で無罪判決が出ると、小沢の党員資格停止処分は解除されたものの、検察側指定弁護士が判決を不服として控訴。民主党内での軋轢がピークに達し、ついに小沢一郎と小沢を支持する衆参議員は離党し、新党「国民の生活が第一」を結党した。2012年11月に控訴審で控訴棄却(無罪判決)が確定し、脱原発を政策の柱の一つに据えて12月の衆議院議員選挙に臨んだ。しかし直前に「日本未来の党」に合併吸収したために党名の周知がなされなかったのと、裏切り民主党の一部ではないかと認識されて総選挙で惨敗してしまう。
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その後、新生「生活の党」として再出発をし、福島原発事故の影響で、脱原発を政界のみならず財界や国民の総意として推進に舵を切ったドイツを視察。接触したドイツの関係者からは、原発事故の当事国にもかかわらず脱原発と代替エネルギーへの明確な見通しを有する政党が、小沢一郎代表が率いる「生活の党」だけであることに驚かれるとともに、力強いエールを送られもした。訪独団の方はドイツの脱原発推進への取組や、代替エネルギーの現状に感銘と勇気を得て帰国したのだった。
一方、民主党政権に取って代わった自公政権は、公約と正反対の原発推進・早期の再稼働を画策するようになってしまった。一刻の猶予もならない危機的な状況にもかかわらず、無能な東京電力に収拾を丸投げしたまま、情報隠しに汲々としているのが現実だ。
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では「生活の党」の基本政策は
「原発ゼロで経済成長を実現する」をコンセプトに
◎福島第一原発事故の早期収束を政府主導で行う。短期集中的に労力と資材を投入し、抜本的な放射能対策を実施する。
◎原発の再稼働・新増設は一切容認しない。遅くとも2022年までに最終的な廃止を確定する。
◎高速増殖炉・核燃料サイクルは全て廃止する。余剰の設備、人材を安全で確実な廃炉プロジェクトに振り向ける。
◎天然ガス・コンバインドサイクルや最新型石炭火力など世界が認める日本の高効率火力発電技術を活用し、国内外に積極的な拡大を図る。
◎新エネルギー、原発に関連する研究・技術開発の拠点として原発立地地域の活用を優先するとともに、脱原発政策で世界に貢献する。
◎蓄電池・燃料電池など、新エネルギーの技術開発を進めて新産業を育成する。
◎省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの普及、エネルギーの地産地消を促進し、地域経済の発展と雇用の拡大を実現する。
◎発送電分離を完全に行い、電力供給体制を抜本的に改革する。それにより、公正な競争を促し、地域分散ネットワーク型のエネルギー地域主権を実現する。
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http://www.seikatsu1.jp/policy/policy00
再度政権交代を果たして国が総力を挙げて取り組む、そして何としても早期に収束を図る、と言う小沢一郎。「自立と共生」を政治理念に、日本に真の国民主権と議会制民主主義を確立するために一身を投げ打つと言っている、この不世出の大義に生きる政治家・小沢一郎。福島第一原発事故の時期に小沢一郎が総理大臣であったなら、と悔やまれてならない。いや今からでも、小沢一郎に危機的な状況から日本を救い出す大仕事をさせよう!!
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# by z-project-inc | 2014-05-29 18:26

一刻の猶予もならない福島原発事故の収束ー③

なぜこのような大惨事になってしまったのか。その原因は一にも二にも米国にある。広島・長崎への原爆投下と、戦後間もない米国の水爆実験で被曝した第五福竜丸事件などによる、日本人の核アレルギーから来る反米運動の盛り上がりを抑止することを目的に、原子力の平和利用という建前に端を発した。しかしその実態は、米国による巨大利権の確保と日本の再反抗を抑止するための原発移植にある。もしも反抗の兆候が現れた暁には、在日米軍が米本土へ撤収する際の殿軍に各地の原発を破壊させることを企図している。
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また米国はウラン濃縮装置の過剰を解消するためと燃料ウランの日本への独占販売、莫大な技術料や特許料、発電キロワットベースの報償料の受け取り、日本のエネルギー支配の完成などのために、日本各地に次々と原発建設を推進するよう圧力をかけ続けた。それをCIA(米国の諜報機関)の手先として推進したのが元読売新聞社主で初代原子力委員長である正力松太郎であり、その結果54機もの原発が日本の海沿いに造られてしまった。もちろん米国だけではない。我が国の政治家の無知・無能・無責任、官僚や東京電力などの当事者による嘘偽りの横行、安全神話の醸成の裏側で行われた安全装置の撤去や不作為などが直接的な原因だ。
a0280432_8532622.jpgまず無責任の一番バッターは売国奴の小泉純一郎である。郵政民営化や格差社会をもたらしたり、日本の国富を国際金融資本に叩き売ったりと多くの罪を背負っているが、極めつけは彼の内閣において原発の安全性の最後の砦である冷却装置を外させ、大惨事を招来してしまったことだろう。「公約なんて破っても大したこと無い」などと平然とうそぶき、日本の国富を国際金融資本に叩き売り、多くの国民の生活を破壊し、あからさまな対米従属路線を敷設した男が、今頃になって脱原発を言い出す。馬鹿も休み休み言え!と言うものだ。
https://www.youtube.com/watch?v=h-CqJEuYIcg
a0280432_8273090.jpg二番手は、第一次安倍内閣時の安倍晋三だ。原子力工学の専門家である議員の質疑にたいして馬耳東風をきめこみ、原発事故予防のための安全対策を疎かにしてしまった。さらに第二次安倍内閣では、巨大利権の固まりである五輪を誘致するために「私が安全を保証する。状況はコントロールされている」「汚染水は福島第一原発の0.3平方キロメートルの港湾内に完全にブロックされている」「福島近海でのモニタリング数値は、最大でもWHO(世界保健機関)の飲料水の水質ガイドラインの500分の1だ」「健康に対する問題はない。今までも、現在も、これからもない」などと嘘八百を並べたのだ。しかもごく最近になって福島第一原発の港湾内・外で、これまでで最高の汚染値が確認されている。
http://kajipon.sakura.ne.jp/kt/column15.html
a0280432_9442024.jpg極めつけの無能、事態収拾どころか被害を拡大してしまったのが菅直人だろう。大災害時に何ができるのか、何をしなければならないかについて、まったくの無知と無能と不作為、そして東京電力や原子力ムラと対峙することもなく、多くの情報の隠蔽によって広範囲に被曝を被らせてしまった。しかも自らの延命のために公約を次々と破棄したのである。
https://www.youtube.com/watch?v=339tEfcsGUs
a0280432_8441224.jpg野田佳彦は、その後も大量の放射能漏れが続いているにもかかわらず、原発が冷温停止状態に達したと事故収束を宣言した。野田の収束宣言以降、原発事故はニュースや話題の中心から外れ、多くの人々から危機感を薄れさせてしまった。そのため事故の復興だけでなく、住民への賠償や配慮、さまざまな支援の必要性までが矮小化してしまった。
https://www.youtube.com/watch?v=herG8D2l5pE#t=58
https://www.youtube.com/watch?v=y-oG4PEPeGo (付録)
今また安倍晋三が政権を担っており、昨年末に特定秘密保護法を成立させてしまった。この法律は「外交」「防衛」「スパイ活動などの特定有害活動の防止」「テロ活動の防止」という4分野を対象にしている。「漏えいすると我が国の安全保障に著しい支障を与えるおそれがあるため、特に秘匿することが必要であるもの」を「特定秘密」としており、大臣ら行政機関の長がそれを指定することができるとなっている。a0280432_1081630.jpg国の安全保障に抵触するとなると、前述の地価の暴落による経済破局や、チェルノブイリ原発事故における圧倒的な人体被害と、周辺国の人口激減以上の被害に発展するであろう福島原発事故に関する情報などはそれにあたる。
チェルノブイリ原発事故後に横行したKGB(国家保安委員会=旧ソ連の諜報・治安機関)による事故被害や汚染状況の執拗な隠蔽と同様のことを行う布石だ。福島原発事故により、少子高齢化よりはるかに急激な人口減少が予想される中、政府はその穴埋めに毎年20万人の移民受け入れの本格的な検討に入った。また移民論議と並行して外国人労働者の受け入れを先行させようとしている。
未曾有の困難が待ち受けている福島原発事故の復興だが、肝腎なことにはミスを繰り返したり嘘をつきとおしてばかりいる東電に任せきりで、政府のやっていることと言えば弥縫策ばかり。こんなことをやり続けていると本当に日本が滅んでしまう。
では解決策はないのか。志操堅固で実行力のある政治家はいないのか。いやいやいる、小沢一郎だ。

一刻の猶予もならない福島原発事故の収束ー④へ続く
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# by z-project-inc | 2014-05-28 08:56

一刻の猶予もならない福島原発事故の収束ー②

a0280432_11462265.jpg2012年に核戦争防止国際医師会議ドイツ支部が著した邦訳「チェルノブイリ原発事故がもたらしたこれだけの人体被害〜科学データは何を示している〜」(合同出版)に基づいてその一部を見ていくことにしよう。(以下、同書よりリライト引用)
チェルノブイリでは発災後間もなくから事故処理に当たったリクビダートル(ロシア語で「後始末する人」の意味。清掃人、事故処理班、解体作業者、決死隊などと訳されることもある)83万人中の9割以上の74万人が健康を損ねたと報告されている。老化が早まったり、がんや白血病などの各種の身体疾患、精神疾患が平均以上の頻度で発症していた。とりわけ白内障を患っている患者が多出した。そして2005年までに11万2000人〜12万5000人(13.5%〜15.1%)が死んでいると推計されている。
図ー1は、2004年にはベラルーシの子どもの甲状腺がん発症率は事故前に比べて100倍に増加し、成人の間でも増加していることを示している。。事故以前はベラルーシの成人の間で甲状腺がんは比較的希であったにもかかわらず、事故後4年経った1990年以降、甲状腺がんは急増し、世界がこれまでに経験したことのないレベルに達している。1980年に30歳以上の成人の標準化甲状腺がん発症率は10万人あたり1.24であった。この率は1990年に1.96、そして2000年に5.67に達した。
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2007年の推計ではベラルーシだけで事故後1万2000人が甲状腺がんに罹患している。事故時に放射性ヨウ素に被曝した子どもたちが成年に達し、がんを発症するリスクを負いながら成人期を迎え、彼らは一生発病のリスクから免れることができず、やがて高齢期を迎えることになる。一方、事故当時すでに成人だった世代のがん発症率も増加している50〜64歳の成人グループの甲状腺がん発症率は、1986〜1998年までの13年間に、事故前の13年間(1973〜1985年)と比較して5倍になり、64歳以上のグループでも2.6倍に増加している。
図−2は、放射線被曝の影響がすぐに現れない疾患の罹患率が、チェルノブイリ原発事故後どのように変化したかを示したグラフである。このデータによると、すべての疾患の領域において罹患率が明らかに激増しており、しかも5年後からの増加が著しい。左の数字は10万人あたりで示され、多くの住民が複数の疾患に悩まされていることがわかる。なお、ロシア、ベラルーシ、ウクライナの高度汚染地域に住んでいた住民は830万人。ヨーロッパの軽度汚染区域住民は6億人である。(以上、引用終了)
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チェルノブイリ原発事故においては、事故から5年経過した頃から、ウクライナだけでなくベラルーシ、ロシア、バルト三国、ルーマニア、ブルガリア、ポーランドなどの周辺国で人口が急減した。発災後5年を日本に当てはめると、2016年であり2年後である。人口の減少の陰には膨大な数の放射線障害に晒された人々が存在する。被曝による遺伝子異常や奇形、重度の障害、流産なども、上記の周辺国だけでなくヨーロッパ全域にその影響は及んだことが実証されている。
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また、ウクライナ政府が昨年4月に発表した数字は衝撃的だ。被爆者から生まれた子供のうち、健康なのはチェルノブイリ原発事故から6年後の1992年で22%だったが、2006年には6%に激減。一方で慢性疾患のある子どもが20%から78%に急増したという。
アメリカ政府が発表した直近の情報では、福島原発事故で発生したセシウムだけに限った放出量を計算してみたところ、チェルノブイリ原発事故の1.8倍に匹敵する18.1京ベクレルだったことが判明したとのことである。ちなみに、チェルノブイリ原発事故のセシウム放出量は10.5京ベクレルだと言う。上記のチェルノブイリのケースはほんの一部の人体被害の紹介だが、我が国の経済的大破局と、我が国のみならず人類全体を含む地球上の生物に、未曾有の悪影響を及ぼすかもしれず、さらなる過酷な未来が待ち受けていることは間違いない。鼻血で風評被害を煽るなとか、はたまた食べて応援などと、ふざけている場合ではない。

一刻の猶予もならない福島原発事故の収束ー③へ続く
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# by z-project-inc | 2014-05-27 11:58

一刻の猶予もならない福島原発事故の収束ー①

少子高齢化が言われて久しく、65歳以上の高齢者が50%以上を占めることで、経済的・社会的な共同生活の維持が難しくなり、社会単位としての存続が危ぶまれている限界集落の増加が問題視されてきた。しかし今、多くの地方で高齢者すら減少し始めてきている。
a0280432_18484187.jpg5月1日に放送されたNHKクローズアップ現代「極点社会〜新たな人口減少クライシス〜」は、「NHKでは最新人口統計を元に、これまでにない詳細なデータ分析を研究機関の協力を得て実施。その結果、2040年には地方の衰退だけでなく、日本自体が縮小していく危機が迫っていることが分かってきた。最も深刻なのは既に高齢者すら減少を始めている市町村が急増。高齢者の年金で成り立ってきた地方経済がシュリンクし、雇用の場を失った若年女性が首都圏にこれまで以上に流入していくことだ。東京オリンピックを機に更に過密と集中が予想される首都圏。一方で、地方では若年女性が消え“限界自治体”化、首都圏では子供を産み育てられない女性が増加し、結果的に日本全体が縮小し始めていく。番組では最新のデータを元に、危機的な人口減少問題を可視化し、今後を考えていく」との趣旨で番組は進行。
日本地図上に全国の自治体がプロットされ、若年女性の減少率の高いから低いへ赤色の濃度変化で表示していた。その日本地図の福島県だけが背景の濃いグレーに同化する黒色で塗りつぶされ、まるで福島湾が出現したのではないかと思わせるほど奇異なもので、ネット上で大騒ぎとなってしまった。右下の凡例にはデータなしと書かれており、福島県の減少率の高さにNHKが風評を恐れて黒塗りにしたのか、それとも行政機関が特定秘密の指定を前倒しして通達したのか、などと憶測を呼んだ。
有識者でつくる民間研究機関「日本創成会議」(座長・増田寛也元総務相)は、2040年には若年女性が、全国1800自治体(福島県を除く)のうち半分の900近い自治体で半減し、介護や医療などの社会保障をはじめ行政機能の維持が困難になると予想されている。26年後に半数近い自治体で機能不全に陥り、消滅可能自治体になるとは由々しい事態である。だがそれ以上に、福島県が黒く塗られて欠落していたことから敷衍して気づくのは、風評や秘密指定の前倒しなどよりもはるかに深刻な二つの問題を孕んでいる。
a0280432_23201490.jpg一つ目は経済の問題である。世界恐慌によるダメージを教訓として主要各国は金本位制を脱し、金の保有量とは無関係に通貨を発行する管理通貨制度を採用している。しかし、日本の管理通貨制度は独特で、土地本位制とも言えるものである。主要国の企業は銀行から融資を受ける際に重要視されるのは、事業収益性であるのに対して我が国では、担保となる土地をどれだけ所有しているかが判断基準となっている。それは、地価は値上がりし続けるという神話に根ざしているからだ。その土地本位制の故に日本経済は破局を迎えるかもしれない。
福島第一原発からは今も毎時1000万ベクレルものセシウム134とセシウム137が放出されており、他の核種を総合すればさらに線量は上昇するはずだ。セシウム134の半減期は2.06年だが、セシウム137は30.02年(チェルノブイリの最近の現地調査では180〜320年説が濃厚)。毎日大量のセシウムを放出し続けているため、総体としては減少するどころか級数的に汚染は蓄積している。東京電力が今年の1月末に公開した資料によると、原発の敷地内には1ヶ月に1㎡あたり430ベクレルのセシウムが積もり続けている。a0280432_15412966.jpgその内訳は、セシウム134が120ベクレル、セシウム137が310ベクレル。半減期の短い134が検出されているということは、新たな放出が続いている証拠である。中国の大気汚染によって発生する微小粒子状物質「PM2.5」は、偏西風に乗って日本の各地に飛来し、肺の奥まで侵入する。肺癌や呼吸系・循環器系への影響が懸念されているが、放射性物質も原発の敷地内に留まらず広域に飛散し降り積もる。
放射能で汚染された土地に値段がつくことはなく、このままズルズルと放射性核種の放出を放置するならば、近い将来には人の住めない土地となり、地価暴落を招きかねない。日本地図から消滅していくのは福島県だけでなく、茨城県、栃木県、千葉県、宮城県、群馬県、埼玉県、東京都、神奈川県などが消え、巨大な東日本湾が出現するかもしれない。いや、ひょっとしたら山形県、新潟県、長野県、山梨県、静岡県までが消えて、本州は二分されてしまうかもしれない。
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若年女性の半減による自治体の消滅だけでなく、放射能汚染による居住不能による国土の消失が進行する。首都圏の地価が暴落すれば日本経済は確実に終焉を迎え、国家の滅亡を迎える。そうであるにもかかわらず、日本政府は福島原発事故の収束を東京電力に任せきりで、国を挙げて取り組むことをしない。やっていることといえば財界や東京都などを巻き込んでの広告代理店やマスコミへの圧力であり、首都圏の地価の維持と人を逃がさないようにするために、汚染や危険性の隠蔽と情報統制を行っている。
二つ目は命の問題である。情報統制が強化される中で、東京電力福島第一原発事故による人的損傷は発災直後、これまでの三年間、そして今後の影響等、ますます霧が深くなっている。そこで福島に先行するチェルノブイリ原発事故をケーススタディとして被害を敷衍してみたい。まず東京電力福島第一原発事故後の、東電本店と福島第一原子力発電所とのTV会議映像の中で、福島第一原発の吉田所長(当時)が「爆発したらまた死んじゃうんだぜ」と叫んでいる。「また死んじゃうんだぜ」ということは、もう既に何人かが死んでいることを指しているが、死者の情報はひた隠しにされている。
https://www.youtube.com/watch?v=C99sS0kVM0o

一刻の猶予もならない福島原発事故の収束ー②へ続く
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# by z-project-inc | 2014-05-26 21:51

「肉の愛」をテーマに

日本の写真家のハルは、カップルの肖像画の伝統的な概念から離れて、布団の真空袋に親密なペアを密封し、瞬間的に自分の意図する画像を捕まえる。彼の写真のシリーズ最新作は「肉の愛」をテーマとして、東京のコンドーム通販専門店コンドマニアのために撮られている。コンドームの美学を参考にし、いつまでも二人の愛を維持するという考えを、しっかりと巧みに包まれた物体という考えに遊びつつ実現している。内に閉じ込められた空気は非常に限られており、スペースや酸素を内部の2人はわずかしか共有できないうえ、カップルは密封してから10秒間しかシールバッグ内にいることができない。あなたは以下のドキュメンタリーを参照することで、撮影者のハルが永遠のイメージや、なぜ彼がそれをするか、どのようなビジョンでそれを実現するかなど、方法を模索し創造的なプロセスを経ていることに理解が及ぶ。それと同時に、あなたはカップルの経験や個人的な関係について感じるものをも知ることができるだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=veguvtzxokM
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# by z-project-inc | 2014-05-12 16:13

モナリザの秘密

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モナリザは歴史上初の3次元画像だろうと、研究者が明らかにした。
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クラウス=クリスチャン・カーボンとベラ・m・ヘスリンガー(ドイツの実験心理学者)は、レオナルド・ダ・ヴィンチは無意識のうちに、彼の有名な「モナリザ」において歴史上初めて3次元画像を作成した可能性があると報告している。証拠は、詳細な分析とダ・ヴィンチ自身の、パリのルーヴル美術館に収蔵されている「モナリザ」と、スペインのプラド美術館で開催された追加のバージョンとを横に並べて比較することで解ったという。
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詳細は以下を参照↓
http://www.designboom.com/art/researchers-mona-lisa-3-d-image-05-02-2014/
 
 
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# by z-project-inc | 2014-05-06 17:50

最高裁の犯罪ー②

もう一方の最高裁の犯罪性を内部から告発しているのが、30年以上裁判官として東京地裁や最高裁事務総局等に勤務し、2年前から法科大学院で教鞭を執るとともに学者生活を送る瀬木比呂志氏の著作「絶望の裁判所」(講談社現代新書)である。
a0280432_21173985.jpg「絶望の裁判所」をネットで知り、その題名に抱いたイメージは、日常生活でトラブルに巻き込まれて、裁判所に訴訟を持ち込んで正義を実現してもらおうとしても、まったく望めないというものだった。読み進めるうちにそれだけでなく、裁判所の内部で働く主に裁判官を中心に、能力面だけでなくモラルやモラール面でも低下を来しており、もはや絶望的なまでに進行している様子がうかがえる。最高裁事務総局を中心として全裁判所・裁判官が上命下服、上意下達のピラミッド型ヒエラルキーを形成し、人事による統制を徹底させている。そのため日本の裁判所・裁判官制度の問題の諸悪の根源となっている事務総局を解体し、真に開かれた透明なシステムで司法制度改革がなされなければならないと主張している。それは「最高裁の犯罪ー❶」において、東京地検特捜部の暴走や検察審査会の疑惑といった視点からだけでは捉えることができず、それらの背後に最高裁事務総局が存在し、追求すべきと結論づけているのと軌を一にしている。
a0280432_1619781.jpg著者は言う。「十四名の最高裁判事のうち裁判官出身者は、近年はほぼ全員が事務総局系である。事務総局のトップである事務総長は最高裁長官の直属、腹心の部下であり、そのポストは最高裁長官、最高裁判事への最も確実なステップである。ほとんどが最高裁判事になっており、歴代裁判官出身最高裁長官の約半分を占める。『最高裁長官の言うことなら何でも聴く、その靴の裏までも舐める』といった骨の髄からの司法官僚、役人でなければ、絶対に務まらない。最高裁長官のいる席では、『忠臣』として小さくかしこまっているが、その権力は絶大であり、各局の局長たちに対して長官の命令を具体化して伝えている。行政官庁の局長には、かなりの程度の裁量権があるが、事務総局の局長には、そんなものはほとんどない。(中略)当然、局長の部下であるところの、局付はもちろん課長でさえ、本質的には、ただひたすら命令される『若造、小僧』にすぎないといってよいだろう。ところが、事務総局の外、つまり現場の裁判官たちとの関係では、事務総局の権力と権威は、そのトップについてはもちろん、総体としても決定的に強大である」と。
最高裁の犯罪は、小沢謀略裁判や多くの冤罪事件を生み出したり、絶望せざるを得ない裁判所にしてしまっただけでなく、国家の最高法規である日本国憲法を踏みにじって今日に至ったことだろう。本書では、公開された米公文書を援用した新聞記事として、砂川裁判の裏側を紹介している。
a0280432_16335565.jpg「田中耕太郎第二代最高裁長官が、米軍基地拡張反対運動のデモ隊が境界柵を壊し数メートル基地内に立ち入ったとして起訴された、いわゆる砂川事件の一審無罪判決(1959年〔昭和三十四年〕三月三〇日東京地裁判決)に対する最高裁への跳躍上告事件(同年十二月十六日最高裁大法廷判決。破棄差戻し、全員一致。なお、この跳躍上告は、後記マッカーサー大使の示唆に基づくものといわれている)に関し、同年七月に、共通の友人宅で面談したレンハート駐日米公使に対し、『判決はおそらく十二月であろう。〔最高裁の審議では〕実質的な全員一致を生み出し、世論を揺さぶる元となる少数意見を回避するようなやり方で〔評議が〕運ばれることを願っている』と伝えていたという。また、田中長官は、判決に先立ってマッカーサー駐日米大使ともやはり非公式の会談を行い、判決の見通しを示唆していたという。いずれも機密指定を説かれた米公文書より判明した事実である。これらは、最高裁大法廷判決の内容と見通しに関する、かなりの程度に明確な事前のリーク、それも政治的な意図に基づくところの、外国高官に対するリークである」
a0280432_16203620.jpg実際はリークなどといったものだけではなく、米国務省の考えた筋書に沿って判決を下したことが、米側の公文書によって明らかとなっている。その砂川事件最高裁判決の中で、「安全保障条約は、主権国家としてのわが国の存立の基礎に極めて重大な関係をもつ高度の政治性を有するものというべきであって、その内容が違憲なりや否やの法的判断は、純司法的機能をその使命とする司法裁判所の審査には、原則としてなじまない性質のものであり、従って、一見極めて明白に違憲無効であると認められない限りは、裁判所の司法審査権の範囲外のものと介するを相当とする」とあり、この判決文は、安保条約のような高度な政治性をもつ事案については憲法判断をしない、と言っている。また判決は「安保条約に基づく米国軍隊の駐留は、憲法9条、98条2項および前文の趣旨に適合こそすれ、これらの条章に反して違憲無効であることが一見極めて明白であるとは、到底認められない」とも述べられている。マッカーサー大使は、①地方裁判所には米軍駐留の合憲性について裁定する権限はない。②米軍駐留は合憲である。③安保条約は日本国憲法よりも優位(上位)にある。と語っている。
法の番人、いやそれ以上に憲法の番人であるべき最高裁が、米国の番犬であるという現実。小沢謀略裁判はまさに最高裁事務総局が番犬の本領を発揮したものである。裁判所はますます絶望する方向へ向かっているという内外からの告発を、広く国民は受け止め司法改革の声を上げるべきではないだろうか。
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# by z-project-inc | 2014-04-15 16:34

最高裁の犯罪ー①

最高裁の犯罪などという表題をつけると、冗談だろ!との反応が返ってきそうだ。だが最高裁について書かれた二冊の著作を読むと、冗談と笑い飛ばせるものとはほど遠い最高裁の実態が浮かび上がってくる。この二冊の一方は最高裁の外部からその犯罪性を告発しており、他方は内部からの告発となっている。まず外部告発本だが、ブログ「一市民が斬る!!」を主宰する志岐武彦氏の著作「最高裁の罠」(K&Kプレス)である。
a0280432_15262794.jpg2008年末に翌年夏の第45回衆議院議員選挙で民主党が勝利し、政権を獲得する公算が高まり、2006年以来、民主党の代表であった小沢一郎衆議院議員が、内閣総理大臣に就任することが確実視されるようになった。ところが2009年3月に小沢氏の公設第一秘書が逮捕され、5月に小沢氏は代表を辞任せざるを得なくなってしまった。8月の総選挙で民主党が圧勝して政権を取り、鳩山内閣が誕生。小沢氏は幹事長に就任した。本来ならば小沢内閣が誕生していたにもかかわらず秘書の逮捕で潰えてしまったことが、著者や小沢氏の支持者にとってはまず最初の疑惑の始まりだった。
その後、三人の秘書の逮捕や再逮捕と並行して小沢氏への事情聴取が再三にわたって行われるようになり、東京地検特捜部は小沢氏の資金管理団体である陸山会が購入した土地の購入資金に、違法献金が含まれているのではないかとの容疑で執拗に捜査をしたものの、容疑を裏付ける事実は出てこず、2010年2月嫌疑不十分で小沢氏を不起訴とした。a0280432_15554367.jpgところが都内の市民団体が不起訴処分にしたのは不当として、東京第五検察審査会(第五検審)に申し立てを行ったために、第五検審は4月に起訴相当と議決した。検察審査会は、「検察」という名前を付しているが検察の組織ではなく、文字通り「検察」を「審査」する最高裁事務総局が統括する機関である。特捜部は5月に再度嫌疑不十分で不起訴としたため、検察審査会での再審査へ。6月に鳩山首相が退陣を表明したため、小沢幹事長は辞任に追い込まれてしまう。そのため9月14日に菅直人氏と小沢一郎氏の二人による民主党代表選挙の投票が行われた。すると10月になって第五検審は9月14日に小沢氏の起訴相当議決がなされたと発表。民主党代表選の当日に遡って議決がなされたと発表するなど、不自然きわまりないことが行われた。ここにいたって著者は小沢検審起訴議決は謀略であり、疑惑を解明する意志を決定的に固めたようだ。
a0280432_15585685.jpg著者は語る「私が『小沢事件』に深く関わるようになったのは、小沢氏が強制起訴されるという報道に接したからである。検察が二度も不起訴とした問題が、検察審査会によっていとも簡単にひっくり返されたことに納得がいかなかった。そこにはどうしても政治的な意図を感じざるを得なかった。何としても『小沢事件』の真相を突き止めようーー。私はそう決心し、検察庁や検察審査会事務局、さらには最高裁判所に対して情報開示を請求することとした。時にはそうした司法機関に乗り込み、その職員から直接話を聞いたこともあった。(中略)本書で強調したいことは、『小沢事件』の本質は、東京地検特捜部の暴走や検察審査会の疑惑といった視点からだけでは捉えることができないということだ。本当に追求しなければならないのは、それらの背後に潜む最高裁判所事務総局なのだ」と。
小沢謀略裁判は最終的には無罪になったものの、検察や司法、マスコミの奸計によって小沢氏は三年余りにわたる政治活動を制限されるとともに、徹底的な人物破壊の対象とされてきた。これは一重に小沢氏個人の問題だけでなく、日本の民主主義が定着していないことの表れであり、ひいては国民全体の不幸でもある。
志岐氏は、「市民オンブズマンいばらき」事務局長の石川克子氏をはじめとした協力者とともに、それらの不正を暴くため、a0280432_15573324.jpg情報公開法を盾に、地を這うような粘り強い努力を重ねて辿り着いたのが、小沢一郎検察審査会は開かれなかった。検察審査会メンバーは存在しなかった。小沢強制起訴は「架空議決」だった。という結論である。

小沢検察審査会 架空議決8つの根拠
❶ 9月8日「審査これから本格化、議決10月末公算」とリークし、ありえない9月14日の議決
❷ 審査会議が開かれていたら、検察官説明なしの「起訴議決」はありえない
❸ 最高裁は検察審査会を新設し、そこに審査員を配置しなかった?
❹ 最高裁は、審査員候補者名簿にない人を審査員にできる「くじ引きソフト」を開発
❺ 小沢東京第五検審には、審査員日当旅費の「まとめ払い」や支払い遅延あり
❻ 矛盾あり、嘘あり、わざとらしい「読売・朝日起訴議決報道」
❼ 最高裁事務総局・検察審査会の開示書類は黒塗りばかりで偽造も
❽ 会計検査院は、肝腎の「小沢第五検審の審査員実在確認」をはずした

8つの根拠の詳細は↓
http://civilopinions.main.jp/2013/12/12278.html
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# by z-project-inc | 2014-04-15 16:03