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右岸便り

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最高裁の犯罪ー①

最高裁の犯罪などという表題をつけると、冗談だろ!との反応が返ってきそうだ。だが最高裁について書かれた二冊の著作を読むと、冗談と笑い飛ばせるものとはほど遠い最高裁の実態が浮かび上がってくる。この二冊の一方は最高裁の外部からその犯罪性を告発しており、他方は内部からの告発となっている。まず外部告発本だが、ブログ「一市民が斬る!!」を主宰する志岐武彦氏の著作「最高裁の罠」(K&Kプレス)である。
最高裁の犯罪ー①_a0280432_15262794.jpg2008年末に翌年夏の第45回衆議院議員選挙で民主党が勝利し、政権を獲得する公算が高まり、2006年以来、民主党の代表であった小沢一郎衆議院議員が、内閣総理大臣に就任することが確実視されるようになった。ところが2009年3月に小沢氏の公設第一秘書が逮捕され、5月に小沢氏は代表を辞任せざるを得なくなってしまった。8月の総選挙で民主党が圧勝して政権を取り、鳩山内閣が誕生。小沢氏は幹事長に就任した。本来ならば小沢内閣が誕生していたにもかかわらず秘書の逮捕で潰えてしまったことが、著者や小沢氏の支持者にとってはまず最初の疑惑の始まりだった。
その後、三人の秘書の逮捕や再逮捕と並行して小沢氏への事情聴取が再三にわたって行われるようになり、東京地検特捜部は小沢氏の資金管理団体である陸山会が購入した土地の購入資金に、違法献金が含まれているのではないかとの容疑で執拗に捜査をしたものの、容疑を裏付ける事実は出てこず、2010年2月嫌疑不十分で小沢氏を不起訴とした。最高裁の犯罪ー①_a0280432_15554367.jpgところが都内の市民団体が不起訴処分にしたのは不当として、東京第五検察審査会(第五検審)に申し立てを行ったために、第五検審は4月に起訴相当と議決した。検察審査会は、「検察」という名前を付しているが検察の組織ではなく、文字通り「検察」を「審査」する最高裁事務総局が統括する機関である。特捜部は5月に再度嫌疑不十分で不起訴としたため、検察審査会での再審査へ。6月に鳩山首相が退陣を表明したため、小沢幹事長は辞任に追い込まれてしまう。そのため9月14日に菅直人氏と小沢一郎氏の二人による民主党代表選挙の投票が行われた。すると10月になって第五検審は9月14日に小沢氏の起訴相当議決がなされたと発表。民主党代表選の当日に遡って議決がなされたと発表するなど、不自然きわまりないことが行われた。ここにいたって著者は小沢検審起訴議決は謀略であり、疑惑を解明する意志を決定的に固めたようだ。
最高裁の犯罪ー①_a0280432_15585685.jpg著者は語る「私が『小沢事件』に深く関わるようになったのは、小沢氏が強制起訴されるという報道に接したからである。検察が二度も不起訴とした問題が、検察審査会によっていとも簡単にひっくり返されたことに納得がいかなかった。そこにはどうしても政治的な意図を感じざるを得なかった。何としても『小沢事件』の真相を突き止めようーー。私はそう決心し、検察庁や検察審査会事務局、さらには最高裁判所に対して情報開示を請求することとした。時にはそうした司法機関に乗り込み、その職員から直接話を聞いたこともあった。(中略)本書で強調したいことは、『小沢事件』の本質は、東京地検特捜部の暴走や検察審査会の疑惑といった視点からだけでは捉えることができないということだ。本当に追求しなければならないのは、それらの背後に潜む最高裁判所事務総局なのだ」と。
小沢謀略裁判は最終的には無罪になったものの、検察や司法、マスコミの奸計によって小沢氏は三年余りにわたる政治活動を制限されるとともに、徹底的な人物破壊の対象とされてきた。これは一重に小沢氏個人の問題だけでなく、日本の民主主義が定着していないことの表れであり、ひいては国民全体の不幸でもある。
志岐氏は、「市民オンブズマンいばらき」事務局長の石川克子氏をはじめとした協力者とともに、それらの不正を暴くため、最高裁の犯罪ー①_a0280432_15573324.jpg情報公開法を盾に、地を這うような粘り強い努力を重ねて辿り着いたのが、小沢一郎検察審査会は開かれなかった。検察審査会メンバーは存在しなかった。小沢強制起訴は「架空議決」だった。という結論である。

小沢検察審査会 架空議決8つの根拠
❶ 9月8日「審査これから本格化、議決10月末公算」とリークし、ありえない9月14日の議決
❷ 審査会議が開かれていたら、検察官説明なしの「起訴議決」はありえない
❸ 最高裁は検察審査会を新設し、そこに審査員を配置しなかった?
❹ 最高裁は、審査員候補者名簿にない人を審査員にできる「くじ引きソフト」を開発
❺ 小沢東京第五検審には、審査員日当旅費の「まとめ払い」や支払い遅延あり
❻ 矛盾あり、嘘あり、わざとらしい「読売・朝日起訴議決報道」
❼ 最高裁事務総局・検察審査会の開示書類は黒塗りばかりで偽造も
❽ 会計検査院は、肝腎の「小沢第五検審の審査員実在確認」をはずした

8つの根拠の詳細は↓
http://civilopinions.main.jp/2013/12/12278.html
by z-project-inc | 2014-04-15 16:03 | Comments(0)
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